個人情報が詰まったパソコン。処分前にデータ消去する方法とは? 

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パソコンには、個人情報がたくさん詰まっています。写真・書類・アドレスなど、他人と共有している情報もありますが、やはり気になるのは、クレジットカード番号やWEBでの会員情報など、自分を特定できるパーソナルデータが集結していることです。

パソコンを処分する前にデータ初期化するのは当然ですが、実は初期化だけでは不完全な場合がほとんど。きっちりデータを消去する方法をご紹介します。

  1. データ消去するためには
  2. 無料ソフトと有料ソフトの違い
  3. その他のデータ消去法とパソコンの回収

1.データ消去するためには

時には新聞を賑(にぎ)わすほどの個人情報流出問題。「自分のパソコンだからたいしたデータは入っていないはず」油断は禁物です。誰のパソコンにも、他人には知られては困る情報は残っているはず。クレジットカード番号やインターネットバンキングの暗証番号などが他人に知られたら……想像すると恐ろしいことです。

1-1.データ初期化は無意味に等しい

パソコンには、データ初期化機能(リカバリ)が備わっています。パソコンを購入する前の状態に戻す機能です。しかし、この機能は表面ではデータを消去したように見せていても、実はハードディスク内部には記録が残ってしまっています。このデータを復活することは容易で、初期化だけではデータ消去したことにはなりません。この機能を生かして、故障したハードディスクを復活することもでき、いかに初期化が無意味に等しいことかがわかります。

1-2.動かなくなったパソコンにも注意が必要

パソコンが完全に動かなくなってしまった場合、起動しなくてもハードディスク上にデータはきっちり残っていることを覚えておきましょう。ハードディスクだけを抜き、別のパソコンで操作してしまえば、簡単に個人情報を覗(のぞ)き見ることが可能です。仕事の機密情報が流出して、取引先に影響を与えてしまうこともあります。データ消去には細心の注意を払うように心がけましょう。

1-3.データ消去ソフトを利用する

家庭のパソコンデータを消去する場合、無料で使えるデータ消去ソフトを利用する方が増えています。世界最高水準と名高いDESTROYを始め、wipe-out、CCleanerなど、インターネットからダウンロードできるサービスを利用してみましょう。それぞれCD-ROMやUSBメモリーに書き出してから、データ消去を行うもので、ドラッグドロップだけでデータ消去可能なFreeraserの利用者も多く人気のあるソフトです。

今存在するデータに、意味のないデータを上書きしていくことでデータ消去するものがほとんどで、上書き回数を指定できるものもあります。すべてのデータを消すだけではなく、一部を選んで消去することもできるのが、ソフトを使うメリットでしょう。パソコン環境に合わせたソフトを選ぶことが大切です。

2.無料ソフトと有料ソフトの違い

データを消去するソフトには、インターネットからダウンロード可能な無料ソフトと、有料ソフトがあります。無料だからデータが消去しにくいということはなく、また有料だから特別に優れているわけでもないようです。

2-1.無料ソフトのメリット

データ消去のための無料ソフトは、数限りなく広がりを見せ、ほとんどのWindowsに対応しています。メリットはやはり費用がかからないこと。それぞれ消去方式が異なり、ニーズに合わせたものを選択できます。

海外の無料ソフトでニーズが高く、日本でも多く利用されているのは、File Shredder。グートマン方式と呼ばれる35回の上書きによりデータ消去可能で、ドラッグドロップでの簡単操作も初心者には扱いやすいでしょう。

2-2.有料ソフトのメリット

大切なデータを消去するのに、無料ソフトを使うのは不安という方には、有料ソフトの利用がオススメです。ただし、有料ソフトと無料ソフトのデータ削除能力には大きな差はありません。違いをあげると、有料ソフトはデータ消去の速度が高速であることです。

どのソフトを利用しても、完全に消去できないわずかな「隠し領域」が残ってしまうリスクがあります。この領域を削除可能なblanccoという有料ソフトを利用すれば、問題を解決できるようです。

2-3.評価で見極める

無料ソフトと有料ソフトの違いは、速度の問題です。汎用されているソフトの中から選ぶときに必要なのは、評価をしっかり見ること。個人情報流出が問題になっているため、データ消去に慎重になっているパソコンユーザーの方は多くいらっしゃいます。方式の違いや使いやすさ、データ消去までの時間など、実際の利用者の声を聞くことが大切です。評価を踏まえた上で、自分に合ったソフトを見極めるようにしましょう。

3.その他のデータ消去法とパソコンの回収

ソフトを使ってデータ消去をする以外に方法はあるのでしょうか? ソフトだけでは少し不安を感じる方もいらっしゃるはず。また、データを消去した後、パソコンをどう処分したらいいかわからないという方もいらっしゃいます。ソフトに依存しないデータ消去法と、パソコンの回収について考えましょう。

3-1.専門業者へ依頼

パソコンのデータ消去と廃棄を専門とする業者に依頼する方法です。送料だけで、データ消去費用がかからない業者もあり、中には自宅まで回収に来てくれるケースも。専門業者のデータ消去方法は、ハードディスク自体をドリルなどで穴を開けて物理的に破壊する、強力な磁気によって消去するなど、その業者により方法は異なります。

持ち込みした場合、データ消去の様子を目で確認することもでき、そのまま回収廃棄を行う業者がほとんどです。ソフトを使ってから業者に依頼するなど、自分だけでは不安だと感じる方には、こちらの方法もいいでしょう。

3-2.家電量販店やパソコンショップを利用する

家電量販店やパソコンショップでも、データ消去と回収を合わせて行っています。方法は専門業者と同様で、ドリルなどを用いてハードディスクを読み込めない状態に破壊してしまう方法です。時間はわずか十数秒で済みます。自分でハードディスクを取り出せない場合でも、パソコンを持ち込むだけで大丈夫です。

破壊した状態を撮影し、証明として写真を渡してくれるところもあります。店頭に持ち込めば、自分の目で破壊している様子を確認することが可能です。

まとめ

いかがでしたか? 大切な個人情報が詰まったパソコンのデータ消去方法や、その後の回収には不安を感じることも多いはずです。

  • データ消去するためには
  • 無料ソフトと有料ソフトの違い
  • その他のデータ消去法とパソコンの回収

個人情報が悪用される被害が相次いでいます。きちんとデータ消去を行って、安全に処分するように心がけましょう。