
これでアナタも収納マスター! 狭小住宅に必要な収納の工夫!
2016/01/18
戦後復興から先進国の仲間入りするに従い、日本は都市に人口が集中するようになりました。これに伴い問題となり始めたのが『狭小住宅』です。
狭小住宅では収納で工夫を行わないと、すぐにものであふれてしまいます。もので溢れた家はホコリが溜(た)まりやすくなるので、健康的に良くありません。ですから、収納を成功させることはとても重要なことなのです。
そこで、今回は狭小住宅における収納の工夫について中心にご紹介したいと思います。
1.収納の基本的な手順
収納の手順は、1番目から順に『選別作業』『処分作業』『分類作業』『収納作業』となります。この項目では、それぞれの作業内容について簡単に解説していきますので、基礎的な収納知識を身につけましょう。
1-1.選別作業
選別作業というのは、『不用なもの』と『必要なもの』を選別する作業のことです。
よく収納を失敗してしまう方の多くは、この選別作業を行わず、すべてのものを収納しようとしてしまうために成功しません。なぜなら、いくら収納の工夫をして効率を上げたところで、キャパシティを超えるものを収納することはできないからです。
無理やり詰め込めば収納することが可能な場合もあるでしょう。しかし、収納というのは『一時保管』であり、いつかは使うものを入れるわけです。だというのに無理やり詰め込むということは、いざというときに使えない状態にしてしまうということ。使いたいときに中身を全部出さなければいけないようでは、収納できているとはいえませんよね。
ですから、収納の前には不用なものをしっかりと選別しておきましょう。
選別する際のコツとしては、使っている頻度です。収納物の種類によっても変わってきますが、だいたい『半年~1年』使っていないようなら、なくても困らないものといえます。
1-2.処分作業
選別した後は、当然不用なものを捨てる『処分作業』を行います。
処分作業においては主に以下の4つの方法が挙げられるでしょう。
- 自治体による回収
- 不用品回収業者による回収・売却
- リサイクルショップへの売却
- ネットオークションでの売却
まず、自治体による回収では、基本的に家庭ゴミとして捨てられるものを処分する際に利用するのが良いでしょう。すなわち、『書籍』などの資源ゴミや『小型家電』などの不燃ゴミなどです。理由は、単純に手間が掛からないため。家庭ゴミで捨てられるものをわざわざほかの方法で処分するのは手間が掛かるだけなのでやめましょう。
次に不用品回収業者についてですが、基本的には粗大ゴミや家電リサイクル法、パソコンリサイクル法の対象品目などを処分したいときに重宝します。すなわち、『ストーブ・掃除機・じゅうたん・布団』などの粗大ゴミや『テレビ・エアコン・洗濯機・冷蔵庫』の4品目。あるいは、『パソコン本体・パソコンディスプレイ』などです。基本的には有料回収ですが、処分品に商品価値のあるものならば買い取ってくれることもあります。
リサイクルショップへの売却で不用品を処分しようと考えている場合には、状態の悪いものは引き取りを拒否されてしまうことも珍しくありません。リサイクルショップまで持ち込む手間の分だけ無駄ですから、損傷があるものを処分したい際には向かないでしょう。
ネットオークションを利用した売却も、基本的にはリサイクルショップを利用する場合と同じメリット・デメリットがあります。ただし、ネットオークションの場合、顧客との直接取り引きができるという大きなメリットがあるので、全く同じというわけではありません。直接取り引きの場合中間マージンがないので、リサイクルショップに売却するよりも高値で売れる可能性があるでしょう。ただし、オークションの性質ゆえに、逆に安い値段で落札されてしまうリスクもあるので注意が必要です。また、すべての品物に写真を撮る作業が必要となるので、大量に不用品を処分したい際には向いていないでしょう。
1-3.分類作業
不用なものを処分し終わったら、収納を始める前に分類を行います。たとえば、小説や漫画は『書籍類』、洋服やバッグなどは『ファッション類』などのようにです。
本やゲームなどを適当な場所に置いたままにして、いざ使いたいというときに探すことから始める羽目になった……なんて経験、多くの方に覚えがあるはず。
収納する物品をしっかりと分類わけしておけば、どこに何があるのかが簡単に分かります。
1-4.収納作業
分類作業が終わったら、ここで初めて収納作業に入りましょう。収納作業においては、必ず分類ごとに収納するようにしてください。
また、いくつかの『工夫』をすると、より効率の良い収納ができます。参考にしてみましょう。
2.狭小住宅における収納の工夫!
狭小住宅はスペースが狭いので、タンスやラックのようにスペースを占有するものは避けたいところ。ですから、事前に設置されている押し入れやクローゼットをいかにうまく使うかが大きなポイントです。
このことを念頭に置いて、収納のコツを覚えていきましょう。
2-1.最も使うものを使いやすい位置に!
収納する際に最も基本的なこととして覚えておいてほしいのは、『使用頻度の高いものを最も使いやすい位置に収納すること』です。たとえば、洋服を収納する際にも、使用頻度の高い下着類やバスタオルは立ったままでも取り出しやすいように、タンスや収納ボックスの上段に収納するようにします。逆に、季節外れの夏服などは下段に収納するようにすれば、ストレスなく利用することが可能です。
2-2.突っ張り棒や突っ張り棚を有効利用しよう!
突っ張り棒というと耐震グッズのイメージが強く、収納には関連性がないように思われるかも知れません。しかし、実は洋服やバッグなどを収納する際に役立つのです。
たとえば、シワになると困ってしまうスーツやドレス。あるいは、コートやダウンジャケットのように、畳むとかさばってしまうような洋服を思い浮かべてください。クローゼットに収納する場合、普通はハンガーに掛けて収納することでしょう。突っ張り棒を使えば引っかける場所を増やすことができます。当然収納力がアップするでしょう。
また、クローゼットの中には必ずデッドスペースができてしまうはずです。そのデッドスペースに突っ張り棚を設置すれば、より多くの洋服や小物を収納することができるでしょう。
ほかにも、突っ張り棒を押し入れに使えば、クローゼットとしての利用をすることもできます。自分の部屋が和室の方は、ぜひ試してみてくださいね。
2-3.デッドスペースを作らないように心がける!
デッドスペースとは、直訳すると『死んでいる空間』です。その名のとおり、しっかりとスペースはあるはずなのに有効利用できていない空間のこと。
このデッドスペースで多いのが押し入れの中です。押し入れは箱状の単純な構造をしていますので、段ボールなど、4角形のものでなければ、収納する際にどうしてもすき間ができてしまいます。
とはいえ、段ボールにものを入れてから収納するとなると、積み上げられた最下部のものや、奥に置かれた段ボールから取り出すのは非常に面倒ですよね。
そこで、利用してほしいのが引き出し可能な収納ボックス。引き出し式の収納ボックスなら、段ボールとは違って取り出す際の手間が掛かりません。もちろん、4角形なのでデッドスペースを最小限に抑えることができるでしょう。
収納ボックスは押し入れの奥行きや高さにピッタリであればあるほど、それだけスペースを有効に利用できます。購入の際にはしっかりと計るようにしましょう。
また、狭小住宅のように限られた土地に家を作る場合、土地の形状などが原因でデッドスペースができてしまうことがあります。たとえば、3角形の部屋の隅などです。3角形の部屋の隅には家具をピッタリと置くことができませんよね。そこで、隅の使えない部分には、自分で板などを張り付けて棚にしてしまうと良いでしょう。
2-4.キッチンでは天井を有効に使う!
洋画や海外ドラマを見ていたりするとたびたび目にすると思いますが、鍋やフライパンなどの調理器具が天井からつり下げられていることがあります。天井からつり下げるための道具は『ハンギングポットラック』というものです。
狭小住宅においてはキッチンが狭いはずなので、より広く使うためには重要なアイテムといえるでしょう。ぜひ取り入れてみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は狭小住宅における収納の工夫についてお話ししました。
- 収納の基本的な手順
- 狭小住宅における収納の工夫!
狭小住宅において、収納が成功するかどうかは、日々の生活の快適さに直結しているといっても過言ではありません。ぜひ、今回の記事を参考に収納を行ってみてくださいね。