今度こそ整理整頓をしたい方必見!実は簡単!片付け・整理整頓術

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整理整頓をしたいけれども、何から手をつけていいのかわからない、整理整頓したつもりがすぐに散らかってしまう…、そもそも整理整頓の方法がわからない…という方、多いのではないでしょうか。
そこで、今回は整理整頓のコツ、基本的な整理方法等をご紹介します。

勉強や仕事と違い、整理整頓の対象はただの物理的な「物」です。
実際、私もこの方法を実践してから綺麗な部屋をキープすることができています。正しい手順とルール・コツさえ抑えれば誰でも絶対に必ず片付くようになりますので参考にしてみてください。

  1. 整理整頓の基礎知識
  2. まずは捨てることから
  3. 整理整頓のコツ
  4. 捨てられない物たちの処分方法
  5. 片付けのお役立ち情報
  6. よくある質問
  7. まとめ

1.整理整頓の基礎知識

整理整頓を効率よく行うコツは、整理整頓の意味やメリット等、基礎知識を得ることです。
整理整頓の何たるかを知らずに片付けを始めてしまうと、途中で挫折するきっかけとなってしまいます。

1-1.そもそも整理整頓の意味って?

そもそも整理整頓の意味っていったい何なのでしょうか。

整理整頓の意味とはズバリ

  • 整理…不要な物が無く、必要な物だけがある状態
  • 整頓…物が決められた場所に置かれており、その置き場所が誰にでもわかる状態

です。

また、順番が非常に重要で、まず整理があり、そのあとに整頓があります。
不要な物が混ざっているのに置き場所にきちんと並べたところで何の意味も無いからです。
ゴミが本棚に美しく収納されていても整理整頓とは言えませんよね。

1-2.整理整頓のメリット・必要性とは?

「整理整頓なんてしなくても全然余裕」という方はなかなか珍しいかと思います。
スティーブジョブズやアインシュタインのような偉人のデスクは散らかり放題だった、というのは有名な話ですね。
ですが、我々のような一般人が一般的な生活をするのであれば、整理整頓されている方が絶対に良いに決まっています。

では、どのようなメリットがあるかを具体的に考えてみましょう。
整理整頓のメリットはあなたが想像しているよりはるかに大きいのです。

1-2-1.メリット1:自分の時間が増える

整理整頓をすると探し物が一切なくなります。
よく使う物はもちろん、めったに使わない物まで、どこに何が入っているかを完璧に把握している生活…。憧れますよね。
探し物がなくなると、探し物のための時間だけでなく、探し物のせいで本来さえぎられてしまう中断時間のロスや、思考の停止も防げるのです。
また、視界が開(ひら)けることにより集中力がキープできるので、仕事等の作業効率もアップします。

1-2-2.メリット2:人から信頼を得られる

整理整頓くらいで信頼が!? と思いますか?
けっして大げさな話ではありません。
たとえば飲食店等では、店内が乱雑だったり不衛生だったりすると一発でアウトですよね?
一般家庭では飲食店ほどハードルが高くないものの、そのくらいの気概を持ちましょう。

玄関前が汚れていたりベランダが散らかっていたりすると泥棒に狙われやすくなる、なんて話、聞いたことありませんか?

逆に、家庭での整理整頓の習慣は、外に出てもにじみ出てくるものです。
財布や鞄(かばん)等は部屋の縮図と言われており、レシートでパンパンになった財布を使う人に不信感を覚える人は少なくありません。レジ前でポイントカードをガサゴソ探してしまう…なんて身に覚えがあったらやや危険信号です。

また、職場の共有スペースの散らかりが気になれば自発的に片付けるようになりますし外の社会での評価もおのずとあがっていきます。

1-2-3.メリット3:自分に自信が付く

散らかった部屋や、片付けられない自分に対して「自分はなんてダメなんだろう」と思ってしまうことはありませんか? 
スッキリと整理整頓された部屋で過ごしていると少し嫌なことがあっても「何があっても部屋だけは綺麗」と自分を肯定してあげることができるようになるでしょう。
急な来客やガス点検等の際に、慌てずすぐに人を家にあげられる快感と自己充実感は絶対にはまりますよ。

自分を肯定する機会が多いと、部屋の外に出ても自分に自信を持てますし、実際に部屋が片付いてから新しい習い事やダイエット等に挑戦したくなる、という方も多いです。

1-2-4.メリット4:お金が貯(た)まる

整理整頓された部屋で暮らしていると、無駄遣いがなくなります。
自分の部屋に何があるかを把握できるので、特売につられて無駄にストックを買うことも防げますし、「これを買ったらどこにしまおう。代用できる物は無いかな。」と、無駄な物を増やさないよう考えるため、買い物を一歩踏みとどまることができるからです。
整理整頓された状態をキープしたいという気持ちが物欲に勝てば、無駄遣いは必ずなくなります。

そして、物を置くために使ってしまっているスペース(家賃の何分の一か)を、きちんと自分のために使えるというのも大きなメリットです。

1-3.整理整頓ができない人の心理と理由

片付け・整理整頓ができない人の共通点は、理想の暮らしの具体的なイメージが無いことです。

自分がどのような部屋でどのような生活をしたいのかを考えることは片付け・整理整頓をするうえで非常に重要。
ゴールも無いまま片付け・整理整頓を始めてしまうと、整理整頓がキリの無い作業のように思えてしまい、結果途中で挫折することになってしまいます。

まずは理想の部屋を思い浮かべてください。

  • 「モデルルームのような部屋で」
  • 「かわいい雑貨に囲まれた家で」
  • 「北欧系のインテリアに囲まれて」

…等、背景から考えてもいいですし

  • 「一人でお茶をゆっくり楽しみたい」
  • 「お友達を呼んでパーティーをしたい」
  • 「恋人を呼べるようになりたい」

…等、したいことを具体的に考えてもいいです。

理想が高いかな?等とは考えず、自分がどうしたいかを素直に思い浮かべるのがポイントです。
そうすると、

  • 「床に物を置かない」
  • 「この家具を置くためにこれを捨てる」
  • 「生活感がある物はすべて見えない所に収納する」
  • 「妥協で持っているかわいくない雑貨は捨てる」

…等、整理整頓の具体的なゴールがおのずと導き出せるはずです。

1-4. 整理整頓の基本手順

整理整頓の手順は

  1.  残す物を決める
  2.  不要品を捨てる
  3.  残った物に定位置を与える(一つ残らず)

の3つだけです。

なるべく短期間で一気にこの3つの手順を行います。
定位置が決まれば、使い終わったあとにその定位置に戻すだけ。頭を使わずに片付けられるのでリバウンドは絶対にしません。

2.まずは捨てることから

2-1.捨てることは整理整頓の第一歩

物を捨てられない心理は痛いほどわかります。
ですが、不要な物を持たないことは整理の基礎の基礎。
処分する時は多少つらい思いをするかもしれませんが、不要な物を持ちながら暮らすのは余計つらいです。
今の自分に本当に必要な物だけを残すことで整理整頓の第一歩が始まります。

2-2.仕分けの方法

まずは明確に捨てられる物を処分します。
明確に捨てられる物とは

  • 有機的なゴミ(生ごみ・賞味期限の切れた食べ物・ペットボトル等)
  • 必要性の無い物(全く使っておらず潔く手放せる物)
  • 使い切った物(寿命の切れた物・壊れた雑貨等)

悩まずに捨てられる物を処分することで「捨て癖」を付けます。
キッチン回りは捨てるかどうか悩む物が少ないので最初に手をつけるのにおすすめの場所です。

2-3.自分にあった仕分けルールを作る

明確に捨てられる物を処分したら、その次に残す物と捨てる物を仕分けます。
前提として、「悩んだ時点で不要である可能性がある」と思うべきです。
お金や毎日使う食器等は捨てようか? と迷いもしませんよね? 
捨てるかどうか迷うということは、捨てられる可能性を大いに秘めている物だということです。

そして、仕分けは不要品を選ぶのではなく、必要な物を残すイメージで行います。

服や本等、ジャンル別に一気に仕分けをすると取捨選択がしやすいですよ。

  • (服)来シーズンも着たい
  • (本)何度も読み返している
  • (物)いついつ使う予定がある
  • (思い出)見ると優しい嬉(うれ)しい幸せな気持ちになる(※)

等ポジティブな理由がはっきりと口に出して言える物だけを残します。
(※ ”懐かしい”はNGです。思い出の品はすべて”懐かしい”と思うはずなのでキリがなくなります。)

「高かったから」「まだ着られるから」等のようなネガティブな理由や「もったいない」という単語が頭によぎったら捨てるべき物であると判断してください。

2-4.捨て方のポイント

物を捨てるには勢いも不可欠です。
せっかく捨てる決心をしたのにいつまでも部屋の隅に置いておいては意味ありませんし、決心が揺らぐ可能性があります。
「古布」「もえるゴミ」「もえないゴミ」「リサイクル」等あらかじめ袋を多めに用意しておき、捨てる判断をしたら一瞬で袋に放り込めるようしてください。

ゴミ袋がいっぱいになるのを待たずその日のうち、もしくは回収日に捨てることを心がけましょう。
ゴミ袋が有料の地域では、ゴミ袋代がもったいなくてゴミ袋がいっぱいになるまでついつい部屋に置いておいてしまいます。ですが、ゴミ袋がよっぽど高額でない限りは、捨てられるタイミングを逃さないことのほうが重要です。ゴミ袋は買えますが、時間は買えません。

また、危険物や特殊な機器等、捨て方・分別のわからないゴミは、決して適当に捨てず地域の回収センター等に確認してください。
ゴミ一つ一つで悩んで調べる行為を繰り返すと、捨てる勢いが落ちてしまうので「?」袋に入れておき、あとでまとめて調べるようにしましょう。
回収タイミングの頻度が低い粗大ゴミは先に抽出し、一気にまとめて捨てるのもポイントです。

3.整理整頓のコツ

3-1.ルールを作る

残す物が決まったら、整頓するルールを決めます。
少し甘めのルールでもOKですが、そのかわりこのルールは絶対に遵守してください。
毎回例外を作ったり、ルールがブレたりするとまたすぐに散らかってしまいます。
ルールというと「守らなければいけないもの」というネガティブなイメージがあるかもしれませんが、逆にいうと「守りさえすれば整理整頓がはかどる目印のようなもの」と考えてみてください。

ルールの例としては

  • 洗濯物をこんだらすぐに畳む
  • 食材ストックはカゴ2個分まで
  • 家に帰ったらすぐにパッケージを開封する
  • 「とりあえずボックス」は夜10時に必ず空にする

等、物ごと・場所ごとに考えるのがコツです。最初のうちは紙に書いておいてもいいでしょう。
自分の生活スタイルや癖を組み込み、無理なく遵守できる整理整頓ルールを設定します。

3-2.チェックリストを作る

整理整頓のモチベーションをあげるコツは、チェックリストを作ることです。

・キッチン
 ├食器棚
 │ ├1段目
 │ ├:
 │ └最下段
 ├シンク下
 ├ガス周り
 :
・リビング
 ├テレビ台

このように、場所別に細かくエリアを分けて紙に書き出し、終わった箇所は二重線で消したりレ点を付けたりします。
次に何をやるべきかが視覚的にわかるうえに、達成感も味わえるのでとてもおすすめ。
しかも、このチェックリストは年末の大掃除にも使い回せるので一石二鳥です。

3-3.収納について

ちまたではさまざまな収納テクニックやコツ等が紹介されています。
ですが、収納のコツはただ一つ。
「片付けやすく(≒しまいやすく・戻しやすく)置く。」
これだけです。
「え! 取り出しやすくしなくていいの? 」と思われるかもしれません。
もちろん取り出しやすいに越したことはないのですが、片付けやすさの優先度のほうがはるかに高いのです。
なぜなら、片付けにくい収納は部屋が散らかる原因となってしまうから。

物を取り出す、使う、片付けるという流れをイメージしてみてください。
物を取り出す時=その物がどうしても必要な時なので、どこに入っていようが少々面倒でも取り出さざるを得ません。
逆に片付けるという行為は、別にしなくてもいい行為なので、片付けやすい収納にしておかないと物がどんどん出しっぱなしになってしまいます。
1アクションで簡単にしまえる簡単な収納が理想です。
しかし、すべてをしまいやすくすると、結局すべてがしまいにくくなってしまいます。
よく使う物は1アクションで、時々使う物は2アクションで、というように物の置き場には優先度を付けましょう。

3-4.整理整頓おすすめグッズ

整理整頓グッズや収納グッズを選び前提は、形から入らないこと。
物をきちんと整理したあと(=不要な物が無い状態で)整頓する段階で初めて必要な整理整頓グッズが見えてくるのです。
そんな中でも鉄板・定番の整理整頓グッズがいくつかあります。

  • ブックエンド
  • ファイルボックス&クリアファイル
  • コの字ラック

等です。
まず間違いなく役立つ汎用性のある収納グッズですので一つずつ使い方の例をご紹介します。

【ブックエンド】

物を立てる収納をする時に必須のグッズです。
名のとおり本はもちろんのこと、

  • クローゼットの中の服(立てる収納)
  • 食器棚の空きタッパーや調味料
  • 冷蔵庫の中の仕切り

などなど超汎用的に使える便利な整理整頓グッズです。

【ファイルボックス&クリアファイル】

紙物の整理には必須の整理整頓グッズです。
紙を平積みしてしまいがちな方は、ぜひ使ってみてください。
紙を1種類ずつクリアファイルに入れ、それらをファイルボックスに立てて収納します。
ファイルボックスごとに「永久保存」「要作業」「子供のプリント」「とりあえず」等種類を分けておくと、片付けやすく、探す時も楽ちんです。

注意点は、先述のとおり形から入らないこと。
適当にファイルボックスを用意して適当に紙を突っ込んでしまうと、見た目こそ良くなるかもしれませんが、肝心の中身は整理整頓されず混とん状態になってしまうことも…。
必要な量まで紙物を厳選し、種類別に分けてからその種類に応じたファイルボックスを用意します。
「とりあえず」のファイルボックスは空にする期限を決めておき、基本的には空の状態をキープしてください。

【コの字ラック】

収納スペースの高さを活(い)かしたい時にはとても便利なグッズです。
食器棚や靴箱等で使えます。
透明のコの字ラックを使えば見た目もスッキリです。
奥行きのある棚に使う場合、コの字ラックを奥と手前の両方に置いてしまうと、奥の下段スペースが死んでしまい、結局プラマイゼロになってしまうので、あまり欲張らず奥側にだけに置きましょう。

また、押し入れにも大きめのコの字ラックが使えます。
押し入れはスペースが広い分、収納が大変難しいです。
押し入れ用の大きなコの字ラックを使えば、下のほうに収納した物も死蔵品にならずにすみます。

3-5.場所別の整理整頓方法

お部屋の場所別整理整頓方法をご紹介します。
場所によっては出しっぱなしにしてもOKな物もありますが、原則は「出しっぱなし」の物が無い状態を目指しましょう。

3-5-1.部屋全体の整理整頓

部屋の整理整頓をする際は、原則として床に物を置かないようにします。
たった1つを床に置いてしまうと、そこから派生的に床置きが増えてしまうので必ず1つたりとも物が無い状態を心がけましょう。
また、部屋の角が見えていると部屋全体がスッキリとした印象に見えます。
※家具や掃除機・空気清浄器等の大型家電はもちろん床置きでOKです。

3-5-2.キッチンの整理整頓

キッチンは調味料や調理器具等、毎日使う物がひしめき合いなかなか整理整頓がしにくい場所です。
また、物が流動的に動く場所ですので、定期的に点検・仕分けをして不要品が混在しないように気を付けましょう。

キッチンの整理整頓のポイントは、実は「掃除」のしやすさです。
掃除は整理整頓とは観点が異なりますが、整理整頓がきちんとなされていれば、比例的に掃除も楽になります。
きちんと整理整頓されていれば掃除しやすいキッチンを作ることは難しくはありません。

まず、コンロの上やシンクの上に極力物を置かないようにします。
塩コショウ・調理油・スポンジ・洗剤・三角コーナー等、今まで出しっぱなしが当たり前だと思っていた物でも、思いきってシンク下等に収納してみましょう。

毎回出し入れする手間はあっても、汚れが飛び移る対象物が減るので掃除は格段に楽になります。しかも、意外に毎回の出し入れが不便ではないんです。
(実際私は、料理を始める前に必要な調味料や食材を考えて取り出すので、逆に料理が楽になりました。)

まずは出しっぱなしの物を収納してみて「やっぱりどうしても不便!」と思った物だけ戻してあげると良いでしょう。
使いやすさが若干落ちたとしても、掃除のしやすさが上回れば総合的に家事の時間を減らせます。
毎日油や水にまみれるキッチンですので、いかに掃除しやすいかがキッチンを美しく保つ近道です。

3-5-3.机の整理整頓

机の整理整頓の原則は、

  • PC
  • スピーカ類
  • (装飾品としての)小物
  • その他、どうしても机上に置く必要がある物

以外はすべて机の上に置かないことです。
ややハードルが高いですが、この原則を守ると作業効率が一気にあがります。
引き出しやサイドチェスト等を利用して、毎日使う物であっても必ず片付けてください。
中途半端に机の上に物を乗せっぱなしにしてしまうと、そこから波及的に一気に散らかってしまいます。
「これが空の状態」というのを自分の中でしっかり定義したら、1日に終わりに必ずその空の状態に戻してください。
空の状態の写真を撮っておくのもおすすめです。「本当はこんなにスッキリしているんだ…」と思うと空の状態にしたくてたまらなくなるはず。
さらに、机が空になっていると翌日の作業が始めやすくなります。

また、天板裏は格好の収納スペース。ワイヤーラックをねじ止めして引き出しもどきを作ったり、両面テープでティッシュを貼ったりすると便利です。配線の整理スペースとしても使えます。

3-5-4.オフィスの整理整頓

オフィスの整理整頓の原則は

  • 帰宅時のデスクには、PC・電話・書類立て以外が無い状態にする
  • 共有スペース(給湯室・共有サーバー)は荒らさない

ことです。

オフィスが乱雑になっていると自分の作業効率が落ちるのはもちろんのこと、周りの人に「オフィスでこれだけ散らかすのだから家はよっぽどひどいんだろうな…」と思われ信用を失います。
休みを取った日でも同僚に「どこに何の書類が入っています」と電話やメールで教えられるくらいのレベルを目指してください。

また、自分のエリアを散らかすだけなら、誰にも迷惑をかけていない分まだ許されますが、共有スペースを散らかすのは言語道断です。
使い終わった給湯室やキッチンはきちんと清掃し、次の人が快適に使えるようにします。
共有サーバーに無作為にファイルを作成しまくるようなことも絶対にやめましょう。

3-5-5.倉庫の整理整頓

倉庫の整理整頓の原則は、しまった物が死蔵品にならないよう、使用頻度を考慮して収納することです。
当然ながら、使用頻度の高い物には取り出しやすいスペースを与えてあげて、使用頻度の低い物は奥へ収納します。ですが、奥にしまうほど死蔵品になりやすいため、年に1度程度点検をし、不要な物を処分しましょう。

メタルラックを使用すれば高さを活用できます。

  • 最上段(使いにくい):使用頻度の低い軽い物
  • 中段 (使いやすい):使用頻度の高い物
  • 最下段(使いにくい):頻度を問わず重い物(ただし使用頻度の低い物から奥に)

また、どこに何を置いているかをメモして貼っておくのも手です。
物を処分・追加した際にすぐ更新できるよう、ペンも一緒に付けておきます。

3-6.物別の整理整頓方法

物別の整理整頓方法ですが、これは「2-3.自分にあった仕分けルールを作る」にて仕分けがされていることが前提(不要な物が無い状態)で、ご紹介します。
物別の整理整頓のコツは、一つの種類の物は一か所にまとめて置くことです。
たとえば、服があっちの部屋やこっちの部屋に点在してしまうと、片付けにくい・取り出しにくい、の二重苦になってしまいます。

3-6-1.服の整理整頓

服は、総量が多く、捨てる判断もかなり難しいため服の整理整頓が一番苦手、という方が多くいらっしゃると思います。ですが、服は体積が大きい分、整理整頓したあとのスッキリ感は格別です。

TシャツはTシャツ、トップスはトップス、とジャンルごとに一か所に集合させます。
引き出しに付せん紙等で「Tシャツ」「トップス」と書いて貼っておくと、直観的にしまうことができるのでおすすめです。
そんなの書かなくてもわかるよ! という方も騙(だま)されたと思って貼ってみてください。
数秒の判断をせずに済む快適さってかなり大きいんです。

服は、収納の大原則である「立てる収納」を使います。
服によって長さ・高さが揃(そろ)わない場合は、折り目を変えて調整してください。
引き出しの奥側や最下段・最上段等の使いにくい所にシーズン外の服を収納しましょう。
季節の変わり目に、引き出しを入れ替えるだけ・奥と手前を入れ替えるだけ、で済むので衣替えいらずのクローゼットができます。
フリルのスカート・ピシッとしたコートやジャケット等の畳まないほうがその服らしさが出る服は遠慮せずにハンガーにかけてOKです。

しかし、逆にいうとそれ以外はすべて畳んでください。畳んだほうが圧倒的にスペースの節約になるからです。

服の引き出しを綺麗に保つコツは「9割収納」です。
10割ですと服がパンパンに詰まり、出し入れしにくいうえにシワができやすくなってしまいます。

逆に、8割以下は少なすぎです。空いたスペースにジャンル外の物を入れたくなってしまうので、9割を目安に服を収納しましょう。

3-6-2.本の整理整頓

本も整頓方法も、すでに整理が終わり必要な本だけが残っていることが前提としてご紹介します。
残った本は、家庭によって総量が全く異なり、1,000冊持っている方もいれば50冊程度、という方もいるでしょう。

ですが、どなたも

  • 本そのものに価値がある(思い出・希少本等)
  • 情報として必要である(かつデータ保管ではダメな理由がある)
  • 何度も読み返した実績があり、今後も読み返す

等、ポジティブな理由で残された精鋭の本だけが残っているはずです。

本の整頓の仕方は2パターンあります。

◆本の整頓 パターン1:ジャンル優先

「小説」「コミック」「自己啓発」「思い出」等の枠でくくる方法です。
ジャンルで分けたら、本の高さを見て左から順番に高くなるように配置します。
帯を取ると見た目もスッキリです。

◆本の整頓 パターン2:見た目優先

裏ワザというか少し邪道な整頓方法です。
見た目スッキリの本棚を作ることにすべてをかけます。

  • 高さ
  • 背表紙の色

を揃(そろ)えて並べます。
本の中身は度外視です。
ジャンルがばらけ、検索性が落ちるデメリットもありますが
逆に、関連の無い本同士が横に並ぶので、読書の浮気ができます。
偏った本ばかり読んでしまう方にはある意味おすすめで、やや難易度の高い整頓方法です。

3-6-3.書類やファイルの整理整頓

「3-4.整理整頓おすすめグッズ」でもご紹介していますが、書類の整理整頓には、ファイルボックスとクリアファイルが大変便利です。
ファイルボックスからあふれないように、書類の総量の上限をきちんと決めること。
書類の種類を分けたら、違う種類の書類が混ざらないようにファイルボックスにしまうことがポイントです。

3-6-4.写真の整理整頓

思い出のたっぷり詰まった写真は、最も整理が難しい物かもしれません。
整理が難しいだけに、きちんと手順を踏む必要があります。
まずは面倒でもすべての写真をアルバムから出してください。
なぜかというと、「どこどこ旅行」というアルバムに入っている写真がすべて必要である確率は極めて低いからです。
1枚1枚取り出して向き合うことによって、本当に残しておきたい写真が見えてきます。
データで見られさえすればいい写真はデータ化し、紙媒体として残しておきたい写真だけを抽出してください。

精鋭の写真が決まったら、再びアルバムに入れます。
最初からピッチリ詰めて写真を入れてしまうと、あとから写真を差し込みたくなった時に困るので、1ページあたり1枚程度、または時々空白のページを設けて、あとからでも写真を入れやすくしましょう。

4.捨てられない物たちの処分方法

一般ゴミとして捨てられない物は、リサイクルショップや業者の手を借りましょう。
その際は、人の手に渡ることをきちんと想定し、丁寧にシワを伸ばしたり、綺麗に拭いたりしてください。見た目の綺麗さによって価格があがることもあります。

4-1.リサイクルショップの利用

現物が店頭に飾られるため、見た目の綺麗さがかなり重要になります。
きちんと綺麗にしておきましょう。

地域のリサイクルショップに直接持ち込む際は、事前に持ち込み物の制限や点数、日時等を確認しておきます。自分で売値を設定できるタイプのリサイクルショップでは、売値の相場が決まっているので、欲を出さず必ず売れそうな価格を設定しましょう。

また、ブランド品は高値で引き取ってくれることが多く、シーズンオフの服は安値になってしまうことが多いです。

4-2.ネットオークションの利用

見る人が見れば価値のある物はネットオークションに出品しましょう。
手数料や運送の手間を考えると、高値が期待できる物だけを出品することがおすすめです。
品数が大量にある場合は、出品代行業者もあるので採算が取れそうな場合は使ってみてください。

4-3.回収業者の利用

餅は餅屋。片付けは片付けのプロに任せてしまうのも手です。回収業者を使う最大のメリットは、時間をお金で買えること。最近では片付けブームのせいか、回収業者を使うハードルがだいぶ下がっているのではないでしょうか。

また、自力でゴミ捨て場まで持っていけないような粗大ゴミ等がある場合は、一般の粗大ゴミ料金+自力で捨てる労力を考えると、業者にお任せしてしまったほうが結果安く済むこともあります。

また、遺品整理や引っ越し前等、大量にゴミを出す場合は一括で頼んだほうが安くなることが多いです。
自力で捨てると、体力・時間を使ってしまうので、労力費と考えると安いかもしれませんね。
捨てられない大物家具に家賃を使うよりもよっぽどいいと思います。

5.片付けのお役立ち情報

その他、整理整頓・片付けに役立つ書籍やブログをご紹介します。

5-1.整理整頓におすすめの書籍

5-1-1.汚部屋住民向けの整理整頓本

「片付けられない女のためのこんどこそ片付ける技術」-池田暁子

足の踏み場の無いほど散らかった部屋に住む、自称ダメ人間の筆者。
部屋のせいで男性に振られる、仕事ははかどらない。
どうにかせねば…! と「普通の部屋」を目指す汚部屋脱出劇です。

整頓というよりは、整理=捨てることに重点が置かれた本なので、捨てる勢いを付けたい方にとてもおすすめ。
コミックエッセイなので15分ほどでサクっと読むことができます。

5-1-2.整理はできた! でも整頓がうまくできない人向けの整理整頓本

「必要なものがスグにとり出せる整理術」-池田暁子

「片付けられない女のためのこんどこそ片付ける技術」の続編です。

汚部屋を脱出し念願の「普通の部屋」を手に入れた筆者は、編集担当者を自宅に呼びます。

編集担当者から「違和感だらけ」「部屋で物を探さない部屋にしましょう」と指摘を受けたことから、今まで未知の領域であった「収納」「整理整頓」に挑むストーリーです。

筆者自体の「綺麗のハードル」が高くないため、簡単にマネできます。
整理整頓ド素人の筆者ではありますが、
「とりあえずボックス」の落とし穴や、収納グッズのサイズを間違えないための「ピッタリチラシ作戦」等
論理的なテクニックも多数紹介されています。

5-1-3.散らかりリバウンドが悩みな方におすすめ。全世界で読まれている大ヒット整理整頓本

「人生がときめく片付けの魔法」-近藤麻理恵

ご紹介するまでもなくご存じ「こんまり」さんの片付け本です。
物を捨てることに罪悪感を抱いたり、もったいないと思ってしまったりする方は一度読んでみると物への価値観が一気に変わると思います。

5-2.整理整頓におすすめのブログ

5-2-1.リアルな汚部屋片付けブログ

汚部屋脱出子のブログ

汚実家を怒とうの勢いで片付けていく様子が紹介されています。
片付けに非協力的なご家族とのやりとりが非常にリアル…。

整理整頓テクニック等の紹介というよりは、片付けの経緯が包み隠さない文章と画像でアップされています。
ビフォーアフターの写真は圧巻です。
ハウスクリーニングや、回収業者に作業を依頼した記事もあり「プロすげー!」と思うこと間違いなしです(笑)

5-2-2.モデルルームより物が無い家

なんにもないぶろぐ

ご存じ「ゆるりまい」さんのブログです。
彼女のおうちは、モデルルームより物が無いことで有名ですが、実際は本当に何も無いわけではなく、共有スペースの見える所に物を置いていないだけで、食器や道具類は収納スペースにすべてしまわれています。
(旦那さんやお母さんの個室には干渉しないのがコツだそうです。)
少し現実離れしたお部屋ですが、物を出しっぱなしにしない生活の究極系ですので、最終目標として参考にしてみては…? 

5-3.整理整頓アドバイザーについて

昨今の片付けブームのため、さまざまな整理整頓や収納アドバイザーがいらっしゃいます。
人によって言っていることが180°異なったりして、誰を参考にしたらいいのかわからなくなることも。

  • 自分のライフスタイルと同じアドバイザーの意見を参考にする(家族構成・部屋の間取り等)
  • 収納スペースをギュウギュウに(隙間を埋め尽くすように)使いこなすアドバイザーは避ける
  • 捨てない言い訳を作るアドバイザーは避ける。(思い出品をリメイク、こうすればこれも取っておける…等)

この観点を持てば、アドバイザーの方々の金言を効率よく吸収できると思います。

6.よくある質問

6-1.忙しくて片付ける時間が無い

1日1か所、5分でもいいので何かしら手をつけること。
そして、なるべく家に物を入れない(片付ける対象を増やさない)ことがポイントです。
帰宅時、手に持っている物を床に置かない等、小さなルールを決めておくのも良いでしょう。
一人ではどうにもならないほどの汚部屋であれば、回収業者やプロの手を借りるのも手です。時間と綺麗な部屋をお金で買ったと思えば十分モトは取れます。

6-2.片付けのやる気スイッチが切れてしまいました

「やろう」と思っている時点で脳は疲れてしまうそうです。
逆に、手をつけてさえしまえば、やる気はあとから湧いてきます。
落ちているゴミをゴミ箱に捨てる等、本当に簡単なことから手をつけると体が勝手に動き出すものなのです。

6-3.捨てたら後悔しそうなんですが…

後悔の要因と、持ち続ける負担を天秤(てんびん)にかけましょう。
かく言う私も「あ、あれ捨てちゃったんだった」と思うことが稀(まれ)にありますが、意外になんとかなります。
無いと本当に困る物は、捨てようか?という悩みすら発生しないはずなので大丈夫です。

6-4.家族が片付けてくれない

ご家族が散らかさない・片付けざるを得ない状況を作ってみてはいかがでしょうか。
たとえば、食卓がごちゃついてしまいがちなら、食卓の上に一切物を置かない(すると物を置きにくくなる)とか、「いついつまでここに置きっぱなしの物は捨てちゃうよ」とルールを決める方法がおすすめです。
(※ただしご家族がルールに慣れるまで、実際には捨てずに保管しておく)
小さなお子さんには「おもちゃさんが迷子だとかわいそうだから、おうち(おもちゃ箱)に帰してあげようね。」等、「片付けしなさい」という言葉を使わないようにするのが効果的です。

7.まとめ

いかがでしたでしょうか。

整理整頓のコツ、基礎知識、捨て方のポイント等をご紹介させていただきました。
お部屋が綺麗に片付くと、家での時間がさらに快適になり体力の回復速度も早まりますし、もやもやとしていた空気や気持ちが一気に晴れます。
「片付けなきゃ…」と思い悩むよりも、手を動かして片付け始めたほうが格段に楽です。
整理整頓のコツを抑え、効率よく片付けをすれば必ず綺麗なお部屋をキープできます。
ご紹介した内容が、一つでもお役に立てれば嬉(うれ)しいです。