ガスボンベの安全な保管方法を知って危険を回避するためのポイント

はてなブックマークに追加 Twitterでシェア Facebookでシェア

皆さんは、ガスボンベの安全な保管について考えたことはありますか? 防災グッズとして、鍋料理のお供としてなど、さまざまな使い方があるガスボンベはとても便利ですね。そのため、ガスボンベが切れないように、買っておいて自宅に保管しているという人は多いでしょう。しかし、保管方法に気をつけないと、危険につながる恐れもあるので、注意が必要です。

この記事では、ガスボンベの正しい保管方法についてご紹介します。ガスボンベを保管している人は、危険を回避するためにもぜひ参考にしてみてくださいね。

  1. ガスボンベの保管方法
  2. ガスボンベを保管するときの注意点

1.ガスボンベの保管方法

ガスボンベは、家に置いておくと、何かと便利なものですね。特に、最近では万が一に備えて保管しているという家庭も増えてきていると言われています。しかし、適切な保管方法をしていないと、思わぬ危険につながる可能性もあるので注意が必要です。ここでは、ガスボンベの保管方法についてご紹介します。

1-1.ガスボンベを保管するのはどこがいいのか?

ガスボンベを保管するのに適した条件は、長期保管する場合と、短期保管する場合とで異なってきます。まず、前者の場合は高温になる場所を避けることはもちろんのこと、ガスボンベの金属部分が錆(さ)びてしまわないように配慮する必要があるでしょう。後者の場合は、高温になる場所を避けるだけで問題ありません。

1-2.自宅で長期保管するときのポイント

上記で少し触れましたが、自宅でガスボンベを長期保管する場合について、もう少し深くご紹介していきましょう。ガスボンベの中には、プロパン・ブタン・イソブタンなど液化石油ガスが入っています。これらは、基本的に10年~20年と歳月が過ぎても劣化することはないのです。そのため、長期保管することは問題ありません。
ただし、ガスボンベの缶は金属でできているため、これが錆(さ)びたりへこんだりしてしまうと、安全に使用することができなくなってしまうのです。そこで、長期保管するためにも、へこみや腐食、錆(さ)びに気をつけて保管するようにしましょう。おすすめは、ダンボールなどの箱に入れて、湿気の少ない場所に保管する方法です。こうすれば湿気による腐食や錆(さ)びを防げる上に、外部からの衝撃によってへこんでしまうことも防げるでしょう。

1-3.自動車での保管方法について

突然の災害などで自動車での寝泊まりを余儀なくされるということを、考える人も多くなっています。そのため、念のために自動車内にガスボンベを保管しておきたいと考える人は多いでしょう。自動車内も冬場であれば、直射日光が当たるのを防げば特に問題なく保管できます。しかし、夏場だと直射日光を避けても、車内の温度が高くなりやすいため、心配ですね。
夏場の車内は、直射日光に当てていなくても50度以上の高温になります。仮に直射日光が当たる場所に自動車を置いていた場合、車内温度が80度以上にまで上がる可能性もあるようです。50度前後の場合、ガスボンベが爆発してしまう心配はありませんが、80度を超えてくると爆発する危険性が出てくるので、注意しましょう。
もしも夏場も自動車でガスボンベを保管したいと考えているのであれば、とにかく直射日光を避けるようにすることがポイントとなります。ただ、それだけでは心もとないので、できればクーラーボックスや発泡スチロール箱の中に入れて保管すると良いでしょう。こうすれば、冷却材を一緒に入れなくても直射日光を防ぎ、温度が上昇しすぎないようにすることができるはずです。

ガスボンベは、湿気が少なく温度が高くなりすぎない場所に保管しておけばいいんですね。
はい。また、車での保管は可能な限り避けましょう。

2.ガスボンベを保管するときの注意点

一家に数本置いておけば、いざというときにも便利なガスボンベですが、保管の際には注意するべきこともあります。それでは、ガスボンベを保管する上での注意点をご紹介しましょう。

2-1.台所での保管はNG

ガスボンベは鍋料理など、料理で使うものですね。そのため、台所に保管しているという人は多いと思います。しかし、これはNGです。台所は水回りの1つで、湿気が多い場所となっています。ガスボンベの缶は金属でできているので、湿気の高い場所で保管していると、錆(さ)びや腐食の原因となり、いざというときに使えなくなってしまうのです。同様に、洗面所なども湿気が多いのでおすすめできません。保管する場所は、湿気の少ないところにしましょう。

2-2.物置での保管もNG

特に、災害用としてガスボンベを保管している人の場合、普段は使わないからと、物置に保管しておく場合もあるでしょう。しかし、ほとんどの物置は表面が金属でできています。そのため、冬場は問題ないですが、真夏になると中の温度が非常に高くなってしまうのです。このような高温な場所にガスボンベを保管するのも、もちろんNG。温度の高い場所に保管されることで、ガスボンベの中に入っているガスが、外に向けて圧力をかけるため、最悪爆発する恐れもあるのです。

2-3.温度差が激しい場所に保管するのもNG

ガスボンベの保管はなかなか難しいもので、高温多湿な場所のほかに、温度差が激しい場所で保管するのもNGとされています。温度差が激しいと、ガスボンベの缶に結露ができてしまい、これが錆(さ)びの原因となってしまう可能性があるためです。缶が錆(さ)びてしまうと、使えなくなってしまうので注意しましょう。

2-4.レジャーなどではガスボンベを置き忘れないように注意しよう

海水浴や山でのバーベキューなどで、ガスボンベは非常に便利です。持っていく分には構いませんが、片付けをしているときにうっかりその場に置き忘れてしまったり、車内に置きっぱなしにしてしまったりしていませんか? 夏場の炎天下の中、外に置き忘れてしまった場合、ガスボンベの温度は非常に高くなってしまいます。また、夏場の直射日光を浴びた車の中も、非常に高温となるでしょう。こうしてガスボンベが高温になると、爆発してしまう危険性が高まります。予想外のトラブルを防ぐためにも、使ったガスボンベの管理はしっかり行いましょう。

2-5.ガスボンベの処分は適切な方法で

ガスボンベの中には、可燃性のガスがたまっています。そのため、安易にゴミとして捨ててしまうと、ゴミ収集車の中で爆発してしまう危険性もあるため、注意が必要です。各自治体の処分方法に沿って、適切な方法で処分するようにしましょう。
とはいえ、各自治体の方法に合わせてガスボンベを処分するのもなかなか面倒ですね。そこで、不用品回収業者を利用してみましょう。こうした業者なら、面倒なガスボンベもまとめて回収しに来てくれます。特に、まだガスボンベの中にガスが残った状態のものも回収してもらえるので、手間がかかりません。ほかにも回収してもらいたい不用品があれば、一括で持っていってもらえます。ガスボンベの回収と一緒に部屋をスッキリできるので、気分転換としてもおすすめできるでしょう。

ガスボンベは、台所など、湿気が多いところでは保管しないほうがいいんですね。
はい。また、処分する際は自治体のルールを調べ、それに沿って行ってください。

まとめ

ガスボンベの保管方法や注意点、処分方法についてご紹介してきました。ガスボンベは手軽に持ち運びもできて便利なものですが、保管方法や処分方法などを間違えると大変なことになるものです。この記事でご紹介したことを意識してガスボンベを保管・処分することで、安全に取り扱うことができます。より安心して、便利なガスボンベを使っていくためにも、ガスボンベの保管と処分には気をつけてくださいね。