パソコンはどうやってリサイクルされるの? その方法をご紹介します。

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ここ20年の間に一気に普及が進んだ家電といえば、パソコンです。
ビジネス以外にも、買い物やコミュニケーションツールとしても欠かせません。
家族の数だけパソコンがあるご家庭も、珍しくないでしょう。
ところで、パソコンが不要になったときの処分方法はごぞんじですか?
パソコンはゴミとして処分できません。
それは、パソコンがリサイクルできる部品の多い家電だからです。
では、いったいどうやってリサイクルするのでしょうか?
そこで、今回はパソコンのリサイクル方法についてご説明します。
パソコンを持っている方は、ぜひこの記事を読んで処分方法の参考にしてください。

目次

  1. パソコンが不要になった場合はどうすればいいの?
  2. パソコンを回収してもらう流れとは?
  3. メーカーが回収できないパソコンはどうするの?
  4. パソコンを無料回収してくれる業者に依頼する方法や注意点とは?
  5. おわりに

1.パソコンが不要になった場合はどうすればいいの?

パソコンは、PCリサイクル法という法律で処分方法が決められています。
ですから、どの自治体でもパソコンの本体とモニターはゴミとして回収できません。
手のひらサイズのノートパソコンでも同じですから、注意してください。
しかし、キーボードやマウス、プリンターなどの周辺機器は燃えないゴミやプラスチックゴミとして回収してくれる自治体もあります。
また、タブレット型のパソコンも現在のところはゴミとして回収してもらえるのです。
パソコンの周辺機器やタブレット型のパソコンが不要になった場合は、何ゴミに当たるのか確認の上で捨ててください。
本体とモニターは、基本的に販売したメーカーに回収が義務づけられています。

2.パソコンを回収してもらう流れとは?

では、パソコンを回収してもらうにはどのような手順で行えばよいのでしょうか?
この項では、パソコン回収までの流れをご紹介します。

2-1.申し込みをする

メーカー製のパソコンを買った場合、説明書に廃棄方法が載っています。
また、メーカーのホームページにも記載されているでしょう。
底に記載された対応部署に、電話やメールで回収を申し込みます。
ちなみに、2003年以降に製造されてPCリサイクルマークがはってあるパソコンは、無料で回収してもらえるのです。
そのほかのパソコンは有料での回収になります。
PCリサイクルマークはあらかじめはってあるパソコンもありますが、Macのように自分ではるようになっているものもあるのです。
買ったときにはり忘れないように注意しましょう。

2-2.データを消去する

パソコンの回収を依頼したら、パソコン内のデータを消去しましょう。
パソコンのリサイクルを推進している「パソコン3R推進協会」によると、回収されたパソコンは工場でデータを完全に消去されるそうです。
しかし、何らかの事故でデータが外部にもれないとも限りません。
パソコンは個人情報のかたまりです。
特に、インターネット通販やインターネットバンキングを利用していると、クレジットカードの番号や暗証番号がHDD内に記録されています。
ですから、パソコンに付いている消去用のソフトを使用したりダウンローとしたりしてパソコン内のデータを必ず消去しましょう。
一度データが流出してしまうと、回収はとても困難です。

2-3.梱包(こんぽう)する

メーカーに回収を申し込むと、伝票が送られてきます。
パソコンを壊れないように梱包(こんぽう)して、指定された方法で回収センターに送りましょう。

2-4.回収されたパソコンはどうなるの?

回収されたパソコンは専用の工場で分解されて、プラスチックや金属に分けられます。
その後、砕かれたり再加熱されたりして再生プラスチックや金属として生まれ変わるのです。
パソコン3R推進協会によると、部品をそのまま再利用したり中古パソコンとして再販売したりすることはない、とのこと。
ですから、劣化した部品で新しいパソコンが作られることはありません。

3.メーカーが回収できないパソコンはどうするの?

しかし、パソコンの中にはメーカーがなくなってしまったり自作したりしたものもあるでしょう。
その場合は、どうしたらリサイクルできるのでしょうか?
方法はふたつあります。ひとつは「パソコン3R推進協会」に回収を申し込む方法。
こちらは、有料で回収してくれるのです。
また、協会のホームページでは今は存在しないメーカーのパソコンを代わりに回収してくれるメーカーの紹介もされています。
ですから、該当するメーカーがある場合は別のメーカーに回収を依頼してもよいでしょう。
この場合も、回収は有料になります。
もうひとつは、パソコンを無料で回収してくれる業者を利用する方法です。
このような業者は、パソコンを回収して再生パソコンとして販売したり、リサイクルできる部品を再利用したりして利益を得ています。
ですから、無料で回収してくれるのですね。
メーカー製のパソコンをすぐにリサイクルに出したい、という場合もパソコンを無料で回収してくれる業者は便利でしょう。

4.パソコンを無料回収してくれる業者に依頼する方法や注意点とは?

パソコンを無料回収してくれる業者を利用する方法は、持ち込みと郵送があります。
持ち込みは、業者に直接パソコンを持っていく方法。
家の近くに業者がある場合は、一番手っ取り早い方法です。
郵送は遠方の業者を利用するときに使う方法。
業者によっては送料も無料という場合もあります。
こちらも、壊れないようにしっかりと梱包(こんぽう)して発送しましょう。
また、たくさんのパソコンを回収してほしいという場合は、回収に来てくれる業者もあります。
回収してほしいパソコンの数や状態に合わせて利用してください。
また、無料回収してくれる業者は、実績があるところを選びましょう。
リサイクル業者は年々数が増えています。
その中には、残念ながらいいかげんなところもあるのです。
いいかげんな業者を見分けるには、電話番号と応対の仕方に注目しましょう。
いいかげんな業者は、連絡先が携帯電話の番号だけという場合も多いのです。
まともな業者ならば固定電話がない、ということはありません。
携帯電話だけなら、都合が悪くなればすぐに解約して行方不明になれるでしょう。
ですから、派手なホームページを開設していても、連絡先が携帯電話だけの業者は利用しない方がよいですね。
また、電話で利用を申し込んだときの応対の仕方も業者を選ぶ目安になります。
態度が悪かったりぶっきらぼうな口調で応対したりするような業者はトップがそれを許しているということですから、依頼しない方がよいでしょう。

5.おわりに

いかがでしたでしょうか?今回はパソコンのリサイクル事情についてご説明しました。
まとめると

  • パソコンはPCリサイクル法に沿ってメーカーの回収が義務づけられている。
  • 条件によってパソコンは無料で回収してもらえる。
  • 改修されたパソコン分解されて、再生プラスチックや再生金属になる。
  • パソコンを無料回収してくれる業者もある。
  • 無料回収業者に回収されたパソコンは部品をリサイクルされたり、中古パソコンとして販売されたりする。

ということです。
パソコンは家電の中でもリサイクルが進んでいるといえます。
しかし、その反面回収には手間がかかるでしょう。
ですから、不要になったパソコンがある場合は余裕を持って処分してください。
「明日引っ越すので、今日中にパソコンを回収してほしい」というのは、なかなか大変です。
また、壊れているパソコンでも使える部品はあります。
壊れているからリサイクルできないということはありませんので、安心してください。