自作PCの処分方法を完全網羅!~パソコン処分の初心者必見です~

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新しいデバイスを採用・増設したいときなど、自作PC(あるいは一部パーツ)の処分を検討すると思います。HDDなどは保管しておいても問題ありません。ですが、手元にあっても仕方ないパーツは存在します。新しい性能を備えた商品は続々と世に出回っていますから、新機能に目がないユーザーは買い替えのサイクルも早いでしょう。
自作PCをお持ちの時点で、パソコンにかんして豊富な知識をお持ちだと思います。しかし、廃棄する方法は「いまいちわからない」という方が多いのではないでしょうか?
そこで、自作PCの処分方法を一挙にまとめてみました。

  1. 自作PCとは?
  2. 自作PCの処分について
  3. 自作PCを処分する注意点
  4. 自作PCの処分~データ消去~
  5. 自作PCの処分~再販など~
  6. 自作PCの処分~業者に頼む~
  7. 自作PCの処分にかかわるよくある質問
  8. まとめ

パソコンの知識があるからこそ、処分する際は「個人情報の漏洩(ろうえい)」を危険視されるでしょう。記事で紹介する情報を押さえれば安全に処分することが可能となります。ぜひ最後までお付き合いください。


1.自作PCとは?

自作PCについて説明していきます。処分するに当たり、お持ちのパソコンがどの括(くく)りになるのか把握しておきましょう。

1-1.自作パソコンの定義

自作PCとは、名称のとおり、ご自身で作成・手を加えたPCになります。
具体的には、

  • PCパーツを購入して1から製作したもの
  • 機能を向上させるために改造したPC

上記の2点が主な自作PCに該当するでしょう。処分する際は、メーカーによって製作・販売されているPCとは異なる段階を踏むことになります。

1-2.自作パソコンの主なパーツ

自作PCも通常のパソコンと同様の機構をしているはずです。もちろん、用途によっていくつか増設されたパーツもあるでしょう。

  • CPU
  • HDD(ハードディスクドライブ)
  • SSD(ソリッドステートドライブ)
  • 光学ドライブ
  • 電源ユニット
  • マザーボード
  • メモリー
  • PCケース

上記が代表的なPCパーツとなります。

1-3.自作パソコンのメリットとデメリット

自作PCにはさまざまなメリットがあります。
使う用途に合わせて特化が可能となり、1から作成するためパソコンの仕組みを学べて不測の事態にも対応できるようになるでしょう。
ですが、たとえ既成製品であろうと、手を加えてしまえば「メーカーの修理保証から除外」ということになります。自作パソコンは自分で管理・修理しなければならないのです。

2.自作PCの処分について

本題である「自作PCの処分」について触れていきます。自作パソコンにも廃棄方法が用意されていますので安心してください。この項では正規の手段について解説していきます。

2-1.通常のPC処分と何が違うのか?

「自作PC」と「メーカーのPC」では、処分方法が決定的に異なります。
まず、2003年に「PCリサイクル法」が施行されました。同年10月以降に生産されたPCは「メーカーが無料で回収する」と義務付けられています。念のため、10月以前ですと、リサイクルに費用がかかることは覚えておいてください。
そして、肝心の自作PCですが、こちらは「メーカーで回収不可」となります。どこかしこにメーカーのパーツを含んでいたとしても「改造品」扱いで対応してもらえません。

2-2.パソコン3R推進協会について

パソコン3R推進協会(PC3R)とは、自作PCを回収してくれる事業です。
「資源の有効活用」にかかわる法律を守り、リデュース・リユース・リサイクルを促進しているのが特徴でしょう。ほとんどのパソコン事業主が加盟している組織となります。

2-3.PC3Rに「自作PCの処分」を依頼する

  1. ホームページの「お問い合わせフォーム」から申し込む
  2. 「料金支払用紙」が郵送されてくる
  3. 料金を支払う
  4. PC3Rで支払いが確認できしだい「郵送伝票(エコパック伝票)」が送られてくる
  5. 自作PCを梱包(こんぽう)し、上記の郵送伝票を添付する
  6. 郵便局が引き取りに来るので手渡す(持ち込みも選択できます)

上記の流れが、パソコン3R推進協会での廃棄方法です。取り引きは確立していますので、心配する点はありません。

2-4.料金

パソコン3R推進協会で自作PCを処分する場合、料金は「1台4000円ほど」を見ておきましょう。一点注意していただきたいのが、モニター単体でも4000円ほどの料金がかかるということ。つまり、デスクトップだと2台ぶんの料金がかかるということです。
なお、ノートパソコンなら1台ぶんの値段で問題ありません。

2-5.お問い合わせ先

パソコン3R推進協会の問い合わせ先は以下です。
ネット:http://www.pc3r.jp/home/pc3rassociation.html
電話:03-5282-7685
FAX:03-3233-6091
問い合わせる際は「自作PCの処分について」と目的を伝えると、話がスムーズに進みます。

3.自作PCを処分する注意点

自作PCを処分する際、いくつか気を付けるべき点があります。下記の事柄を踏まえて正しく廃棄しましょう。

3-1.各パーツについて

自作PCを「自分で処分」するときは、ドライバーなどを用いて解体する必要があります。パーツ単位で再利用を検討している方は傷を付けないようにしましょう。

3-2.パーツごとの処分方法

PCのパーツは「不燃ごみ扱い」となります。各自治体によって異なりますが、サイズによっては「粗大ごみ」になることも知っておいてください。例を挙げますと、「マザーボードは不燃ごみ」で「ほとんどのPCケースは粗大ごみ(300円ほど)」となります。
ただ、自作PCを回収してくれる自治体は、全国的に見ても30%ほどで絶対数が少ないです。まずは、お住まいの自治体に確認してみてください。
なお、モニターは「PCリサイクル法」によってメーカーの回収対象です。自治体のごみとして出せません。

4.自作PCの処分~データ消去~

自作PCにかかわらず、気になるのがデータの扱いです。PCの知識がある方は「データ復元ソフト」の存在をご存じでしょう。

4-1.データ消去の必要性

自作PCを処分するとき、データをきちんと消去できているか確認してください。
消去というのは、「ごみ箱に捨てる」ことではありません。表面上は消すことができても、パソコンは賢いです。HDDにきちんとデータを残しています。
知識を持った人が「データ復元ソフト」を用いれば簡単に読み取れてしまうでしょう。個人情報を悪用される危険は必ず避けなくてはいけません。

4-2.データの消去方法

自作PCに限らず、パソコンのデータを消すのは、

  • 専用ソフトを用いて「データを抹消する」
  • データを記憶する「装置自体を破壊する」

という2つの手段が挙げられるでしょう。
前者は「データ消去のソフト」を利用します。有料・無料で出回っていますので、インターネットで検索してみてください。
後者は「HDDを取り出し、ハンマーなどで破壊する」ことになります。少々乱暴に聞こえるでしょうが、データを物理的に消すのは、わかりやすくて最も合理的です。
また、データ消去を代行する業者もおり、上記の作業を「専用機器」でおこなってくれます。データを消した「証明書」を発行してくれる業者もいますので、事前にホームページなどで確認しておきましょう。
ちなみに、上記の方法とは別に「データを消去しない」という選択もあります。
HDDは手元に保管しておき、別のPCに再利用する。または、純粋に記録デバイスとして残しておくのもよいでしょう。
ただ、紛失することのないよう十分に配慮する必要があります。

4-3.HDDの破壊と破棄方法について

自作したPCだから「自分で破壊する!」という方は、ハンマーかドリルを用意しましょう。ドリルでHDDに穴をあけ、データを記録しているガラス部分をハンマーで破壊するのです。あとは、念のため「小分け」にして「不燃ごみ」として捨てれば安心でしょう。
ただ、自作PCを物理的に破壊する場合、ガラス片が飛び散るので気を付けてください。HDDは頑丈にできています。体力に自信のない方は別法を検討した方がよいでしょう。

4-4.注意点

自作PCにとどまらず、データの消去は確実におこないましょう。
情報にはさまざまな用途があると覚えておいてください。住所が抽出できれば違法に取り引きされ、ほかの情報と合わせて第三者にどんどん売られてしまいます。電話あるいは自宅にセールスマン・宗教関係者などがくる場合もあるでしょう。
ですが、上記ならまだマシです。
身分を偽りたい人の情報に悪用されてしまうと、のちのち犯罪に巻き込まれるケースもあります。クレジットの記録が流出してしまうと悲惨でしょう。金銭的なトラブルに巻き込まれることも十分あり得ます。

5.自作PCの処分~再販など~

自作PCを処分せずに「再販する」という手段もあります。下記の方法を参考にして、選択肢の1つに加えてみてください。

5-1.再販できるパーツ

自作PCはオークションならそのままでも再販可能です。ですが、パーツ単位で見ると、CPU・マザーボード・メモリー・PCケースが主に再販されています。
ただ、需要があるなら「ほぼすべてのパーツ」が再販可能としても問題ありません。

5-2.ネットオークション

自作PCは、パーツ単位でもそのままでも「1円から取り引きが可能」となります。自由に値段を設定できる利点がネットオークションの魅力でしょう。

5-3.リサイクルショップ

自作PCは嫌煙されがちです。そのため、パーツ単位で売買することになるでしょう。
購入時のパッケージなどがあると高価買取が期待できます。

5-4.メリットとデメリット

ネットオークション・リサイクルショップのどちらも利益が見込めますが、金銭面でのトラブルに遭遇する可能性があります。特に「ネットオークション」は顔の知らない個人とのやり取りですので、支払いで問題が生じやすいでしょう。
また、リサイクルショップでは「店舗の需要」に左右し、売れるパーツと売れないパーツがあります。結果、手元に中途半端な自作PCが残ってしまう場合があるでしょう。
なお、ネットオークション・リサイクルショップともに手間がかかることは避けられません。

6.自作PCの処分~業者に頼む~

ここまで自作PCの処分方法を紹介してきました。ですが、実はPCを廃棄する専門業者もいるのです。彼らに頼むにはどうすればよいのか下記に解説していきます。

6-1.業者選びのポイント

「自作PC」+「処分」と検索すると、ホームページに業者がずらりと出てきます。
ここで確認していただきたいのが「会社概要」です。古物商・廃棄物収集運搬の資格があるか必ず見ておきましょう。上記の資格がない場合は「不法業者」である可能性が極めて高いです。
また、業者は1社で決めず、複数社に見積もりを依頼しましょう。比較することによって業者が優良かそうでないかがわかり、サービスの違いも判然とします。

6-2.回収方法

自作PCの回収業者は、大体「宅配・持ち込み・出張」の方法を採用しています。

6-2-1.宅配

自作PCを包める「梱包(こんぽう)キット(ダンボール)」を送付してくれます。自分で緩衝材を敷き詰め、運搬中に壊れることのないよう気を付けましょう。

6-2-2.持ち込み

こちらは店舗を運営している業者に限定されます。
事前に連絡した方が好ましいですが、当日訪問でも問題ないでしょう。その場で引き取ってもらえ、サービスによっては「データ消去」の現場を生で見せてもらえます。

6-2-3.出張

自作PCが一点だと難しいのが現状でしょう。運送費だけでなく、出張費と人件費もかかりますので、労力に見合わないのです。弊社では「5台以上」から対応しております。

6-3.メリットとデメリット

自作PCの処分を業者に任せる場合、個々にパーツを売りさばく必要がないので手間がかかりません。回収業者と聞くと流れ作業で適当なイメージをお持ちの方もいるでしょう。
しかし、業者によって徹底したデータ消去もおこなっています。目から鱗(うろこ)が落ちるでしょう。
ただ、この手の業者には必ずといってよいほど「悪徳業者」が潜んでいます。何も考えずに業者を選ぶのはおすすめしません。

6-4.無料回収の場合

なぜ無料で回収ができるのか?
回収業者を利用する方ならだれしも気になることでしょう。とはいえ、理由はシンプルです。パソコン(自作PCも含みます)には、レアメタルなどの希少な金属が使われています。回収業者は上記の金属を売買できる「独自のパイプ」を持っているので、利益が見込めるのです。また、「パーツ単位で再販できる」というのも無料回収の種明かしとなります。
ちなみに、無料回収の理由は隠すことではありません。
理由を教えてくれない業者は、希少金属を取ったあとに「不法投棄」をしている可能性があるので気を付けてください。

6-5.送料と費用について

処分を依頼する業者によって費用は異なります。
ですが、およそ「料金はかからない」と見て問題ないでしょう。送料なども含めて無料回収なわけです。念のため、利用する業者に確認してください。
ただ、データ消去の証明書は有料のケースが多いので「1000円~2000円」は用意しておいた方がよいでしょう。

6-6.注意点

悪徳業者について上記で触れましたが、無料回収と謳(うた)っておきながら「あとで出張費・人件費・運送費を請求してくる」という業者もいます。
理由を尋ねれば、
「あくまで回収は無料ですけどね、人件費とかは違うでしょう?」
などと、さも常識のように反論してくる始末です。
そのため、事前にすべて込みで無料回収なのか必ず確認しましょう。ホームページあるいはネットに利用者の口コミなどがあれば確認してください。「業者名+被害」などと検索してみるのもよいでしょう。

7.自作PCの処分にかかわるよくある質問

この項ではインターネットを介して寄せられるお問い合わせ内容をまとめてみました。自作PCの処分についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

Q.回収業者はそれぞれ対応するエリアがあるのでしょうか?
A.業者はそれぞれ独立しているので、俗にいう「縄張り」のようなものはありません。
ですが、中には地域限定の業者もいるでしょう。弊社は全国対応ですので、よろしければご検討ください。

Q.スマートフォンなど、ほかにも処理に困っているものがあるのですが?
A.弊社ではPCにとどまらず「スマートフォン」や「ゲーム機」など、さまざまな製品を回収しています。参考に一覧をご覧ください(パソコン処分本舗での取扱商品)。

Q.パーツを高値で売る秘策はありますか?
A.処分ではなく「売ること」を第一に考えるのでしたら、「不要と判断した時点で売ること」が大切でしょう。PC用品は新製品が続々と出回り、すぐに価値が下落してしまいます。
あとは、ご自分でPCのクリーニングをしておきましょう。回収業者にも当てはまりますが、再販するときは必ず掃除をします。そのため、事前にある程度きれいな場合だと高価買取につながりやすいです。

Q.会社で使っているパソコンも引き受けてくれるのでしょうか?
A.承ります。弊社では800社以上の回収実績がありますので、ぜひご検討ください。
また、現在キャンペーンを実施しており、データ消去証明書(1100円)を無料で発行しております。どうぞお気軽にお問い合わせください。

まとめ

最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございます。駆け足で「自作PCの処分について」解説してきましたがいかがでしょうか?
自作PCを廃棄するなら「データ消去も扱っている無料回収業者」です。
記事で紹介した

  • PC3Rでは4000円前後の費用がかかる
  • リサイクル・オークションはトラブルの懸念がある
  • 自治体は絶対数が少なく、データも自分で消去しなくてはならない

という上記の方法より、手間もかからず安心な処分が期待できます。