ハードディスクのパソコンデータを完全消去したい! 方法・注意点は?
2016/05/20
2019/07/30
面倒くさいからとパソコンデータの消去をしないままパソコンを捨てようとしていませんか?データを消去せずに捨てるのは自滅行為です。近年、捨てたパソコンからデータを盗み出し悪用するトラブルが増えています。トラブルにあわないためにも、データ消去のやり方を把握しましょう。これから、ハードディスクの消去法やパソコン処分時の注意点など説明します。
- データ消去が必要なのはどんなとき?
- パソコンデータ消去の重要性
- フォーマットするだけでは危険な理由
- パソコンデータを安全に消去する方法
- データ消去を業者に依頼するメリット
- データ消去業者を選ぶときの注意点
- データ消去サービスの紹介
- データ消去に関するよくある質問
この記事を読むことで、不要になったパソコンを安全かつお得に処分できる方法がわかります。
1.データ消去が必要なのはどんなとき?
パソコンを処分・廃棄する際、ハードディスク内に入っているデータを完全消去しなければなりません。データ消去が必要なのは、一体どんなときなのでしょうか。
1-1.パソコンを処分・廃棄するとき
データ消去が必要なときは、パソコンを処分・廃棄するときです。会社や自宅で使っているパソコンのハードディスクにはたくさんのデータが入っています。データを消去せずに処分すれば、パソコン内のデータが流出してしまうでしょう。外部にもらしたくない情報が流れてしまうのは間違いありません。流出を防ぐためにもパソコンを処分・廃棄するときはデータを消去してください。
1-2.友人・知人に譲るとき
パソコンの処分・廃棄にかかわらず、友人・知人に譲るときもデータを完全消去してください。きちんとデータ消去しなければ、パソコンの使用履歴が筒抜けになってしまいます。友人・知人に秘密にしている内容がバレるのも時間の問題です。秘密にしておきたいこと、プライベートな部分を守りたいのなら、きちんとパソコンのデータを消去しましょう。
1-3.パソコン・ハードディスクを売るとき
壊れていないパソコン・ハードディスクを売ろうと考えている人もデータを消去してください。パソコン・ハードディスクを売れば、ほかの人へ渡ります。データを消去しなければ悪用される可能性が高くなるのです。悪用を防ぐためにも売るときは必ずデータ消去してください。パソコンの内部に付属しているハードディスクを個別で売る場合も同じです。
2.パソコンデータ消去の重要性
pcリサイクル法によって、pcは自治体で処分できなくなりました。NECなどパソコンメーカーか、または業者に廃棄の依頼しなければなりません。そこで、問題になるのがデータの消去です。データ消去がわからない…と消さずに処分すると悪用されてしまいます。改めて、PCのデータ消去の重要性を確認しておきましょう。
2-1.情報流出の危険性
1番に考えられるのは「情報流出の危険性」です。パソコンのデータにはさまざまな情報が入っています。会社で使っているパソコンなら顧客の情報や世間に出ていない企画書、事業内容などです。自宅用のパソコンでもクレジットカードや個人情報、写真、ファイル、ゲームのID、パスワードとたくさん入っています。きちんとデータを消去しなければ、以上の情報がすべて流出してしまうのです。情報流出のスピードはとても速いので甘く見てはいけませんよ。
2-2.信用問題に関係する
会社や店舗で使用しているパソコンには顧客情報がたくさん詰まっています。顧客先・取引先の情報が流出すると、信用問題にまで発展するでしょう。実際、ニュースでも大手企業の情報流出問題で問題になりました。たとえ、大手企業でも情報流出は今までの実績・信頼にヒビが入るものです。訴訟問題になれば多額の賠償金を支払わなければならなくなるでしょう。信頼関係を築き上げるのは大変ですが、失うときは一気に失います。
2-3.故障していてもデータ消去は大切
パソコンが故障していてもデータ消去は必要不可欠です。壊れたらデータもなくなると思うでしょう。しかし、ハードディスクが故障原因でない限りデータは残っています。壊れているパソコンから取りはずせばハードディスクのデータを見ることができてしまうのです。また、ハードディスクが壊れたとしても状態によっては復活する可能性もあります。
3.フォーマットするだけでは危険な理由
データを完全消去するためにはフォーマット(初期化)だけでは不十分です。なぜ、初期化では完全消去ができないのでしょうか。これから、フォーマットするだけでは危険な理由について説明します。
3-1.データ復元ソフトで復活する
パソコン内のデータはフォーマットで削除できると思っていませんか?確かに、初期化はパソコンを購入時の状態にできます。ファイルや写真、すべてのデータはなくなるでしょう。しかし、画面に表示されずとも完全に消去できたとは限りません。実は、データ復元ソフトで初期化したデータが復活できます。実際、市販されているデータ復元ソフトを中古パソコンに使用したところ、医療機関のデータが見つかった事件は起こりました。
3-2.データの「情報」と「実体」
なぜ、フォーマットをしてもデータ復元されてしまうのでしょうか。明確な理由を知るためには、ファイルシステム・ハードディスクの仕組みを把握しなければなりません。パソコンのOS機能によってシステムは多少異なります。ここでは、Windowsのファイルシステム「FAT」で説明しましょう。FATは簡単に説明すると、管理簿です。ファイルの種類や保存場所の情報が記載されています。FATに記録されていなければ、実体があってもファイルとして見えません。フォーマットをすると、FATの情報がすべて削除できます。けれども、1度記録された実体は削除しません。よって、データ復元ソフトを使用すると、実体が表に出てきてしまうのです。
4.パソコンデータを安全に消去する方法
フォーマットで消去できないデータは、一体どうすれば完全消去できるのでしょうか。パソコンを処分・廃棄する前に、データを完全に消去する方法を把握してください。完全消去できたら安心して処分できるでしょう。
4-1.専用ソフトを使ってデータを置き換える
家電量販店やパソコン専門店でデータが完全消去できる「専用ソフト」が購入できます。専用ソフトを使って「削除」すると思う人は多いでしょう。実際、専用ソフトはデータを上書き・置き換える方法です。ハードディスクに入っているデータを置き換えることで、データの復活を防ぐことができます。元のデータを別のデータで上書きして、違う情報に置き換えてください。専用ソフトの削除操作は簡単なのでおすすめです。
4-2.ハードディスクを破壊する
自分でパソコンからハードディスクを取り出して破壊する方法もあります。HDDの消去方法は物理的と論理的の2つの方法がありますが、物理的破壊が一般的です。論理的破壊は専用の機器がなければできません。自分で破壊をするときは、飛び散る破片に気をつけてください。ハンマーでハードディスクのガラス部分を割ればデータが復元できなくなります。
4-3.専門の業者に依頼する
自分でデータ削除をするのが不安な人は、専門の業者に依頼してください。PC回収・処分をおこなっている業者ではデータ削除サービスを提供しているところがあります。パソコンを取り扱っている専門業者なので、本格的な方法で削除できるでしょう。自分でするよりも安心して任せることができます。また、PCの廃棄や引き取りも無料でおこなっているのでおすすめです。
5.データ消去を業者に依頼するメリット
パソコン・ノートパソコンを処分したいとき、自分たちで処分するのは大変です。そこで、おすすめしたいのが「パソコン回収業者」になります。業者に依頼した場合、どんなメリットがあるのでしょうか。
5-1.処分費用が節約できる
リサイクルマークがついているパソコンは自治体で処分できません。メーカーに依頼してパソコンを郵送で送る必要があります。もちろん、郵送代は依頼者持ちです。一方、業者に依頼すれば無料で回収してくれます。有料の業者もありますが、部品を再資源化、パソコンをリユースすることで無料回収できるのです。無料回収でもきちんとした理由がある業者なら安心できるでしょう。
5-2.全国どこでも処分できる
近くに回収業者がない…と困るものです。そんなときこそ、全国どこからでも処分できる「宅配キット」を活用してください。宅配回収をおこなっている業者では申し込みをすると宅配キットを送ってくれます。自分でダンボールを用意することなく、送られてきたキットを利用するだけです。誰でも簡単に、全国どこからでも処分できます。
5-3.好きなときに処分できる
毎日忙しい生活を送っていると処分する時間がとれませんよね。けれども、業者の宅配キットを利用すれば、自分の好きなときにパソコンが処分できます。宅配回収は運送会社に集荷を依頼して、自宅にいながら処分可能です。また、出張対応エリア内であればスタッフが自宅まで回収しにきてくれます。自分の状況に合った方法で処分できるのはありがたいですね。
6.データ消去業者を選ぶときの注意点
パソコンの処分・廃棄作業をおこなっている業者はたくさんあります。悪徳業者とトラブルにあわないためにも、業者を選ぶときの注意点をしっかり把握しておきましょう。
6-1.数社の見積もりを比較する
業者を選ぶときは、最低でも3社~4社の見積もりを比較してください。処分費用がかかるところは見積もりのチェックが必要不可欠です。必ずチェックしなければ、後でトラブルになる可能性があります。もし、見積もりの時点で疑問点があれば必ず業者に尋ねて解決してください。また、無料で回収してくれる場合もきちんと無料の理由を記載しているかどうか、後で料金がかからないかどうかの確認が大切です。
6-2.業者の対応をチェックする
見積もりのほかにぜひチェックしてもらいたいのが「業者の対応(スピード)」です。スタッフの対応が悪いところは悪徳業者の可能性が高いでしょう。質問をしても受け流す、丁寧に答えてくれない、対応スピードが遅いなどさまざまです。丁寧に対応してくれる業者なら安心して任せられるでしょう。また、気持ち良くパソコンが処分できますね。
7.データ消去サービスの紹介
データ消去サービスを提供している業者があります。自分での消去が不安、データ消去の方法がわからない人は、信頼できる業者に依頼してください。では、データ消去サービスの内容を詳しく紹介していきます。
7-1.3つの消去方法
パソコン処分本舗では「論理的消去機」「物理的破壊機」「磁気破壊装置」の3つの消去方法から選択できます。「論理的消去機」はパソコン先進国であるアメリカの国家機関で使用している機器です。より安心・安全のうえで消去できるでしょう。「物理的破壊機」はハードディスクのデータ読み取りを不可能にする物理的破壊法です。そして、「磁気破壊装置」は磁気によって減衰させる消去法になります。ノートパソコン・薄型デスクトップパソコンなら1台を丸ごと投入できるタイプです。
7-2.データ消去オプション・消去証明書発行サービス
きちんとデータ消去をしている業者では「消去証明書」を発行しています。データ消去証明書はパソコンのデータを完全に消去したというあかしです。データ消去をした作業日・消去方法・ハードディスクの型番・シリアルナンバーが記載されています。ただし、証明書を発行するには手数料がかかるので、事前にチェックしておきましょう。
8.データ消去に関するよくある質問
パソコン・ハードディスクのデータ消去に関する、よくある質問を5つピックアップしていきたいと思います。疑問や不安な気持ちを抱えるよりも、きちんと解決したほうが安心して処分できるでしょう。
Q.データ消去ソフトを利用した後、データは復元できるの?
データ消去ソフトを利用した後、データを元に戻すことはできません。完全にデータが上書きされているため、データの復元は不可能です。データ消去ソフトを利用する前に、必要なデータはバックアップをしておきましょう。
Q.パソコンにはどんなデータが残っているの?
パソコンにはさまざまなデータが残っています。主に、自分や家族の個人情報、各種サービスのID・パスワード、インターネットのアクセス履歴、家計やオンラインショッピングの記録、クレジットカード情報になるでしょう。家族や自分の写真を入れている人は、写真も残ります。
Q.パソコンが故障している場合、データはどうすればいいの?
パソコンが壊れているとデータ消去ソフトが利用できません。ハードディスクの取り外しができるなら、物理的破壊ができるでしょう。けれども、ハードディスクの再利用ができなくなります。そこで、おすすめしたいのが業者のデータ消去サービスです。業者ならパソコンが壊れていても専用機器でデータが消去できます。
Q.データ消去にお金はかかるの?
業者によってはデータ消去サービスにお金が必要なところもあります。しかし、パソコン処分本舗ではデータ消去にお金はかかりません。データ消去証明書の発行だけお金がかかります。
Q.データ消去前のバックアップは必要?
絶対に失いたくないデータならば、データ消去前にバックアップをしてください。フォーマットでの消去では復元ソフトでデータが復活します。一方、物理的破壊や論理的破壊での消去方法はデータの復元ができません。バックアップは自分でおこなっておきましょう。
まとめ
パソコンを処分・廃棄する際、必ずパソコン内のデータを消去しなければなりません。自分での消去は可能ですが、専門の業者に依頼したほうが安心です。パソコンを専門的に回収している業者では、データ消去サービスもおこなっています。どんな消去方法があるのか確認したうえで依頼してください。きちんと消去方法を把握しておけば、データ流出することなく処分できますよ。トラブルにあわないためにも基礎知識を身につけることが大切です。