来年もまた使える?シーズン中に使えなかった灯油の処分方法とは?

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風さえも凍りつくように冷たく感じる冬。この時期の必需品といえば、お部屋を一気に暖めてくれる暖房器具ですよね。寒い戸外から帰ったら、何はなくてもまずはお部屋を暖かくしたいもの。
最近では、オール電化の影響で人気が下火になっていた灯油のストーブが、再注目されています。レトロでおしゃれ、そして、持ち運びが便利で速暖力があるのが人気の理由といえるでしょう。
しかし、季節の変わり目に悩むのが、余ってしまった灯油の処理。ここでは、使い切れなかった灯油の捨て方について解説していきます。

  1. ちょっと待って!その捨て方間違っていませんか?
  2. 少量の灯油が余った時の処分方法
  3. 大量に余った灯油の処分方法
  4. ​本当にダメ?年越し灯油の安全性

1. ちょっと待って!その捨て方間違っていませんか?

灯油の捨て方がわからないからといって、深く考えずに処分してはいけません。ここでは、うっかり間違いがちな灯油の捨て方について、具体的な例をあげてみましょう。

1-1. 灯油のプラスチック製タンクごと可燃ゴミとして捨てる

燃えるごみの袋は、地域によって差はありますが、目安として一番小さいもので10リットル、最も大きいもので45リットルのものが一般的です。そこで、灯油は燃えるゴミのはず…という自己判断のもと、プラスチック製タンクごとゴミ袋にいれて捨てるのは間違い。たしかに、灯油は燃える資源ですが、プラスチック製タンクごとの投棄は、家庭用のゴミとして自治体から認められていません。

1-2. 土に穴を掘って埋める

油は土に捨てることによって微生物による分解が可能ですが、その分解速度には限りがあります。分解する過程で腐敗が始まり、悪臭を放つ場合も。また、空気中の酸素や湿気、微生物などの作用により、生物環境に影響が出てしまうケースなども考えられ、灯油の処分方法としてはNGです。

1-3. 下水に流す

下水道のシステムは、雨水や家庭から出た汚水の病原体を消毒するなど、私たちが安全かつ衛生的に暮らせるように重要な役割を果たしています。灯油が余ったからといって下水に流すと、下水管の中で油が固まってしまい、管を詰まらせてしまうことに。そのため、油分を大量に含んだ汚水が流れ続けると、下水管自体が閉塞し、環境保全に影響を及ぼしかねません。

2. 少量の灯油が余った時の処分方法

灯油は、できれば購入したシーズン中に使い切るのがベストです。シーズンを超えてしまった灯油は、著しい気温の変化により油の酸化が始まってしまいます。酸化した灯油は、ストーブの故障を招いたり、目がチカチカするなど人体に影響を及ぼしたりすることもあるのです。
ここでは、少量の灯油が余った場合の処分法について解説していきます。

2-1. いらない雑巾や新聞紙を使って捨てる

100cc〜200ccほどの少量の灯油が残ったら、新聞紙を使って捨てましょう。新聞紙をクシャクシャにして油を吸い込みやすくしたら、残った灯油に浸します。スーパーでもらうようなビニール袋に灯油を吸い込んだ新聞紙をいれて、可燃物の日に燃えるゴミとして捨てましょう。
新聞紙が手元になければ、いらなくなった雑巾でも同じように代用できます。

2-2. 市販の牛乳パックを使う

牛乳パックを再利用して、いらなくなった灯油を捨てましょう。
使用済みの牛乳パックの中に、余った灯油を流し入れ、注ぎ口を折りたたみ、ガムテープで漏れなようにしっかりとめます。さらに、スーパーの袋などで包み、可燃物として家庭のゴミと一緒に処分しましょう。

3. 大量に余った灯油の処分方法

本格的な春の訪れは、春めいた暖かな日もあれば、冬に逆戻りするような寒い日の繰り返しの後にやってくるものです。そのため、季節の変わり目を見越すのは意外と難しいもの。
当初予測していたより、春の訪れが早く、たくさんの灯油が余ってしまったということもあるでしょう。
ここでは、大量の灯油の処分法について解説します。

3-1. ガソリンスタンドで、余った灯油を引き取ってもらう

灯油のプラスチック製タンクの半分以上など、大量の灯油が残ってしまったら、ガソリンスタンドへ持って行きます。
スタンドによっては残った灯油を引き取ってくれない場合もあるので、事前に電話で問い合わせをすると、良いでしょう。
オイル交換には灯油を使用するため、オイル交換のサービスを行っているガソリンスタンドであれば、引き取ってくれる可能性は高めです。
灯油を引き取ってもらうのは、通常無料ですが、こちらもスタンドによっては有料になることも。事前に引き取り可能か電話で問い合わせをする際には、灯油の引き取り代金も含めて確認すると良いでしょう。

3-2. 残った灯油を洗濯物の室内乾燥で使い切る

二つの「困った」をまとめて解決しましょう。梅雨時期にたまりやすい洗濯物と大量に残った灯油のタイアップ作戦です。
梅雨の時期は、外干しできずに洗濯物がたまってしまいますよね。そこで、シーズンを超えてしまった灯油を使って、持ち前の速暖力で一気に洗濯物を乾かしていきましょう。
余ってしまった灯油は、直射日光を避ければ、酸化のスピードを緩やかにすることができます。
シーズンを超えてしまった灯油でも、雨の多い梅雨頃までなら、油の劣化はまだそんなに進んでいないため、再利用が可能です。

4. 本当にダメ?年越し灯油の安全性

残ってしまった灯油の長期保存については、いろいろな意見があり、その安全性の判断には迷うものです。
行政機関では、劣化した灯油は目にしみるなど人体に影響を及ぼす可能性があるため、シーズン中に灯油を使い切ることを推奨しています。
しかし、キチンと灯油を保存できる環境を整えていれば、1年くらいは再利用できるという意見を耳にすることが多いのも事実です。
その、気になる「キチンとした灯油の保存環境」には、二つの条件があります。
一つは、直射日光を避ける赤や青の灯油専用のプラスチック製タンクを使用して保存すること。そして、もう一つは劣化のカーブを緩やかにするために、涼しい物置で保管することです。

まとめ

いかがでしたか?
この記事では余った灯油の処分方法について解説しました。

  1. ちょっと待って!その捨て方間違っていませんか?
  2. 少量の灯油が余った時の処分方法
  3. 大量に余った灯油の処分方法
  4. ​本当にダメ?年越し灯油の安全性

以上のことについて知ることで、シーズン中に使い切れず余ってしまった灯油の処分方法について知ることができるでしょう。
灯油の処分など、季節ごとの後始末は、忙しいとついつい後回しになりがちです。しかし、キチンと片付けることで、次のシーズンの使いやすさを作り出してくれるもの。
灯油の処分に困ったら、ぜひこの記事を参考にしてみてください。