一体型パソコンを処分する前にデータ消去は必要?HDD・SSDの確認と安全な処分方法

「一体型パソコンを処分したいけれど、普通のデスクトップPCと同じようにデータ消去が必要?」

「モニターと本体が一体になっているので、HDDやSSDがどこにあるのか分からない」

「画面が映らない一体型PCでも、そのまま処分して大丈夫?」

一体型パソコンは、ディスプレイの背面や内部にCPU、メモリ、HDD・SSDなどを搭載したパソコンです。

見た目は液晶モニターに近いものの、内部には通常のデスクトップパソコンと同じように、WindowsやmacOS、写真、文書、メールなどを保存する記録媒体があります。

そのため、処分するときは「モニターのような形だからデータはほとんど入っていない」と考えず、通常のパソコンと同じようにデータ消去を確認する必要があります。

また、一体型PCは本体内部へのアクセスが難しく、自分でHDDやSSDを取り外しにくい機種がある点にも注意が必要です。

一体型パソコンを処分するときは、画面が映るかどうかではなく、内部のHDD・SSDなどにデータが残っているかを基準に考えましょう。

この記事では、一体型パソコンに使われている主なストレージ、処分前のデータ消去方法、WindowsとiMacの初期化、起動しない場合の考え方、パソコン処分本舗へ回収を依頼するときのポイントについて解説します。

  1. 一体型パソコンも処分前にデータ消去が必要?
  2. 一体型パソコンにはどんなストレージが入っている?
  3. Windows一体型PCのデータを消去する方法
  4. iMacを処分するときのデータ消去
  5. 画面故障・起動しない一体型PCはどうする?
  6. パソコン処分本舗で一体型PCを処分する場合

この記事は次のような方におすすめです

  • 不要になった一体型パソコンを処分したい方
  • HDD・SSDを自分で取り外せない方
  • Windowsの初期化方法を確認したい方
  • 古いiMacを処分したい方
  • 画面が映らない・起動しない一体型PCを処分したい方

1.一体型パソコンも処分前にデータ消去が必要?

一体型パソコンも、内部構造こそ一般的なデスクトップPCと異なりますが、保存されているデータの扱いは基本的に同じです。

処分前には、内部ストレージに必要な情報が残っていないか確認しましょう。

モニター一体型でも内部にはデータが保存されている

一体型パソコンには、

  • 写真・動画
  • Word・Excelなどの文書
  • メール
  • ブラウザの履歴・保存情報
  • 各種アカウント情報
  • 仕事で使用したデータ

などが保存されている可能性があります。

液晶部分が大きいため「ディスプレイにパソコン機能が付いている」という印象を持ちやすいものの、内部には通常のパソコンと同様の記録媒体があります。

画面が壊れていてもデータは残る

一体型PCでは、液晶画面の故障によって使用できなくなることがあります。

画面がまったく映らなくても、HDDやSSDまで故障しているとは限りません。

外部ディスプレイへ接続したり、ストレージを別の機器へ接続したりすれば、データを読み取れる場合があります。

そのため、「画面が壊れているからデータも読めない」と判断しないようにしましょう。

処分前に必要なファイルをバックアップする

正常に起動できる場合は、データ消去を行う前に必要なファイルをバックアップします。

外付けSSD、USBメモリ、NAS、クラウドストレージなどへ必要なデータを移しておきましょう。

初期化後はデータを戻せない場合があるため、写真や仕事のファイルなどを忘れず確認してください。

2.一体型パソコンにはどんなストレージが入っている?

一体型パソコンでは、年代やモデルによってさまざまな記録媒体が使用されています。

3.5インチHDD

比較的古い大型の一体型PCでは、3.5インチHDDが使用されていることがあります。

大容量である一方、現在のSSDと比べると読み書き速度が遅く、長期間使用した機種ではHDDの故障が原因で起動できなくなっているケースもあります。

故障している場合でも、一部のデータを読み取れる可能性があるため、未消去のまま処分しないようにします。

2.5インチHDD・SSD

薄型の一体型PCでは、ノートパソコンでも使われる2.5インチサイズのHDDやSSDが搭載されていることがあります。

外見からはHDDなのかSSDなのか判断できないため、製品仕様やデバイス情報などを確認するとよいでしょう。

M.2 SSD

比較的新しい一体型PCでは、M.2 SSDが使用されることがあります。

M.2 SSDは小型の基板状の記録媒体で、マザーボードへ直接取り付けられています。

一体型PCでは内部スペースが限られているため、このような小型ストレージが採用されることがあります。

複数のストレージを搭載している場合もある

一体型PCによっては、

  • SSD:Windowsやアプリ
  • HDD:写真や動画などのデータ保存

というように複数の記録媒体を搭載している場合があります。

Windowsが入っているドライブだけを消去しても、別のHDDに個人データが残っていれば十分ではありません。

処分前には、搭載されているストレージの数も確認しましょう。

3.Windows一体型PCのデータを消去する方法

Windowsを搭載した一体型PCが正常に起動する場合は、Windowsのリセット機能を利用できます。

まず必要なデータをバックアップする

初期化を始める前に、必要なデータを保存します。

デスクトップ、ドキュメント、写真だけでなく、

  • メールデータ
  • ブラウザのお気に入り
  • ソフトウェアの設定
  • 年賀状ソフトなどの住所録

なども確認しましょう。

Microsoftアカウントなどの確認も行う

売却や譲渡を予定している場合は、使用しているサービスのアカウントも確認します。

Microsoftアカウントだけでなく、Adobeなどのソフトウェアライセンスや、クラウドサービスの認証解除が必要な場合があります。

「このPCをリセット」で「すべて削除する」を選ぶ

Windows 10・11では「このPCをリセット」機能が用意されています。

Microsoftでは、「個人用ファイルを保持する」と「すべて削除する」の2つの選択肢を案内しています【注1】。

パソコンを手放す場合は、「個人用ファイルを保持する」ではなく「すべて削除する」を選びます。

「ファイルを保持する」を選ぶと、個人データが残るため処分前の初期化としては適していません。

必要に応じて「データのクリーンアップ」を使う

Microsoftでは、「すべて削除する」を選択した際に「データのクリーンアップ」を有効にすると、削除したファイルを第三者が復元しにくくできると案内しています【注1】。

寄付、リサイクル、売却などでPCを手放す場合に使用できる機能です。

ただしMicrosoftは、この機能について一般消費者向けであり、政府や業界のデータ消去基準を満たすものではないとしています【注1】。

顧客情報や機密情報などを保存していた業務用PCでは、社内の情報セキュリティ規程に合ったデータ消去を検討しましょう。

4.iMacを処分するときのデータ消去

AppleのiMacも代表的な一体型パソコンです。

処分・売却・譲渡する場合は、Appleが案内する方法に沿ってデータを消去します。

対応モデルでは「すべてのコンテンツと設定を消去」を利用できる

Appleシリコン搭載MacまたはApple T2セキュリティチップ搭載Macで、対応するmacOSを使用している場合は、「すべてのコンテンツと設定を消去」を利用できます【注2】。

Appleでは、この機能により設定、データ、アプリなどを消去し、工場出荷時の状態へ戻す方法を案内しています。

対応状況はmacOSやMacのモデルによって異なるため、Apple公式サポートで確認してください。

古いiMacは手順が異なる

古いIntel搭載iMacなどでは、「すべてのコンテンツと設定を消去」を使用できない場合があります。

この場合はmacOS復旧やディスクユーティリティなどを使った手順が必要になります【注3】。

モデルによって方法が異なるため、古いMacを自己流で初期化せず、Apple公式の手順を確認しましょう。

Apple Accountの確認も忘れない

iMacを売却・譲渡する場合は、データ消去だけでなくApple Accountとの関連も確認します。

Appleでは、Macを売却・譲渡・リサイクルする前の準備方法を案内しています【注4】。

正常に起動できる場合は、公式手順に沿って初期化してから手放しましょう。

5.一体型パソコンはHDD・SSDを自分で取り外せる?

データ漏えいが心配な場合、記録媒体を取り外してからPC本体だけ処分する方法があります。

ただし、一体型PCでは一般的なデスクトップPCより分解が難しい場合があります。

背面カバーを外せば交換できる機種もある

一部の一体型PCでは、背面カバーを取り外すことでHDDやSSDへアクセスできます。

メンテナンス性を考慮して設計された機種であれば、ストレージ交換が比較的簡単なこともあります。

液晶パネル側から分解する機種もある

一方、一体型PCの中には、内部へアクセスするために液晶パネルを外す必要がある機種もあります。

パネルが接着されているモデルなどでは、専用工具や分解手順が必要です。

無理に分解すると、

  • 液晶パネルが割れる
  • 内部ケーブルを切る
  • ガラスでけがをする

といった可能性があります。

データ消去のためだけに、分解方法が分からない一体型PCを無理に開ける必要はありません。

iMacもモデルによって分解難易度が異なる

iMacでは世代によって内部構造が異なり、ストレージを簡単に取り外せないモデルがあります。

また、比較的新しいモデルではストレージ構成そのものが従来のHDDとは異なる場合があります。

処分するだけであれば、無理に内部を分解するより、データ消去に対応したパソコン回収サービスを利用する方法があります。

6.画面故障・起動しない一体型PCはどうする?

一体型パソコンでは、画面の故障や電源系統のトラブルによって、自分で初期化できないことがあります。

画面が映らなくてもデータは残っている

液晶画面が故障していても、内部のHDD・SSDが正常であれば保存データは残っています。

そのため、粗大ごみや不用品としてそのまま手放すのではなく、データ消去まで考えて処分先を選びましょう。

Windowsが起動しなくても同じ

Windowsが正常に起動しなくなった場合も、データが消えたことを意味しません。

OSだけが破損していて、写真や文書が保存されているストレージには問題がない場合があります。

記録媒体を外せるなら手元に残す方法もある

ストレージを安全に取り外せる機種であれば、HDDやSSDだけを手元に残して本体を処分できます。

重要なデータがあり、自分で記録媒体を管理したい場合に選べる方法です。

取り外せない場合はデータ消去対応業者へ依頼する

分解が難しい場合は、記録媒体を搭載したままパソコン回収業者へ依頼できます。

NISTの「SP 800-88 Rev.2」では、記録媒体を処分・再利用する際、保存されている情報の機密性などに応じて適切なサニタイズ方法を選択する考え方が示されています【注5】。

特に業務で使用していたPCの場合は、自分で初期化できないからといって未処理のまま手放さず、データ処理方法を確認しておきましょう。

7.パソコン処分本舗で一体型パソコンを処分する場合

パソコン処分本舗では、OS・年式・メーカーを問わずデスクトップパソコンを回収しています。

一体型パソコンについても、パソコンとして回収を相談できます。

故障した一体型パソコンも回収できる

画面が映らない、Windowsが起動しない、電源が入らないといったパソコンでも処分を相談できます。

回収したパソコンは、再利用可能なものはリユースし、再利用が難しいものについては部品や金属資源としてリサイクルしています。

「壊れているから処分できない」と考える必要はありません。

HDDを取り外した状態でも回収できる

自分でHDDを管理したい場合は、記録媒体を取り外してから本体だけ処分する方法もあります。

パソコン処分本舗では、HDDを取り外した状態のパソコンも回収しています。

一体型PCでも安全に取り外せる機種であれば、データを手元に残したまま本体だけ処分できます。

取り外せない場合は搭載したまま依頼できる

一体型PCは分解難易度が高い機種もあります。

その場合は無理にHDDを取り外さず、記録媒体を搭載した状態で回収を依頼できます。

パソコン処分本舗では、利用者から希望があるかどうかにかかわらず、回収したパソコンについてデータ消去を行ってからリユース・リサイクルしています。

詳しい処理内容は、パソコン処分本舗のデータ消去についてをご確認ください。

SSD搭載モデルは記録媒体の種類を確認する

古い一体型PCではHDDが多く使われていますが、比較的新しいモデルではSSDを搭載していることがあります。

また、HDDとSSDを両方搭載している機種もあります。

パソコン処分本舗のデータ消去案内ではHDDに対する処理方法が詳しく掲載されているため、SSDや特殊なストレージを搭載している一体型PCでは、型番や構成を伝えて処理方法を確認すると安心です。

データ消去証明書も利用できる

会社で使用していた一体型PCなど、データ消去の記録を残したい場合は、有料のデータ消去証明書も利用できます。

証明書には、データ消去を行った日や消去方法、記録媒体の型番・シリアル番号などが記載されます。

業務用パソコンの廃棄記録が必要な場合は、回収前に証明書の要否を確認しておきましょう。

キーボードやマウスなどの付属品も確認する

一体型PCを処分するときは、本体だけでなく、

  • キーボード
  • マウス
  • ACアダプター
  • 電源ケーブル
  • リモコン

などの付属品も不要になることがあります。

本体と一緒に処分したい付属品がある場合は、回収対象か確認してまとめておくと整理しやすくなります。

まとめ|一体型パソコンも内部ストレージを確認してから処分しよう

一体型パソコンはモニターのような外見をしていますが、内部には通常のパソコンと同じようにHDD・SSDなどの記録媒体があります。

処分するときは、次の点を確認してください。

  • 必要なデータをバックアップしたか
  • HDD・SSDの種類や台数を確認したか
  • Windowsなら「すべて削除する」で初期化したか
  • 必要に応じてデータのクリーンアップを行ったか
  • iMacならApple公式の消去手順を確認したか
  • 画面が映らなくてもデータが残る可能性を考えたか
  • 無理に本体を分解していないか
  • 業務用PCならデータ消去証明書が必要か

特に一体型パソコンでは、記録媒体を自分で取り外しにくい機種があるため、無理に分解せず、データ消去に対応した回収サービスを利用する方法もあります。

正常に起動するWindows PCであれば、必要なデータをバックアップしたうえで「このPCをリセット」から「すべて削除する」を選択できます【注1】。

iMacの場合はモデルやmacOSによって手順が異なるため、Apple公式の初期化方法を確認してください【注2】【注3】。

画面が故障している、OSが起動しない、分解しないとHDD・SSDへアクセスできない場合でも、データが消えたとは限りません。

パソコン処分本舗では、故障したパソコンやHDDを取り外したパソコンも回収しており、記録媒体を搭載した状態のパソコンについては回収後のデータ消去にも対応しています。

「一体型PCなのでHDDを外せない」「画面が映らず自分で初期化できない」「古いiMacを処分したい」といった場合は、メーカー・型番や現在の状態を確認したうえでパソコン処分本舗へご相談ください。


参考・出典