Pマーク取得企業がパソコンを廃棄するときの注意点|データ消去・委託先管理・証明書の確認
2026/09/29
「Pマークを取得している会社では、不要なパソコンをどのように廃棄すればよい?」
「回収業者へPCを渡す前に、自社でデータを消去する必要がある?」
「データ消去証明書は必ず取得した方がよい?」
プライバシーマーク(Pマーク)を取得している企業では、個人情報保護マネジメントシステムを運用しながら、個人情報を適切に管理する必要があります。
JIPDECでは、2024年10月から「JIS Q 15001:2023」に準拠したプライバシーマークの構築・運用指針を適用しています【注1】。
パソコンの入れ替えやオフィス移転などで不要なPCを廃棄するときも、単に機器を処分するだけではなく、内部に保存されている個人データの扱いを確認しなければなりません。
個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人データが記録された機器や電子媒体を廃棄する場合、復元不可能な手段で行い、削除・廃棄の記録を保存することや、外部へ委託する場合は証明書などで確実に処理されたことを確認することが重要とされています【注2】。
Pマーク取得企業のパソコン廃棄では、「PCを捨てたか」ではなく、「どの端末を、誰が、どのような方法でデータ消去・廃棄し、その結果をどのように確認したか」を説明できる状態にしておくことが大切です。
この記事では、Pマーク取得企業がパソコンを廃棄するときに確認したいデータ消去、委託先の選定、データ消去証明書、資産管理、パソコン処分本舗へ回収を依頼するときのポイントについて解説します。
- Pマーク取得企業のPC廃棄で確認したいこと
- パソコン内の個人データはどう消去する?
- 回収・データ消去を外部へ委託するときの注意点
- データ消去証明書は必要?
- 複数台のPCを廃棄するときの管理方法
- パソコン処分本舗へPC廃棄を依頼する場合
この記事は次のような方におすすめです
- Pマーク取得企業でパソコンの廃棄を担当している方
- 個人データが保存されたPCをまとめて処分したい方
- PC回収業者へ委託するときの確認項目を知りたい方
- データ消去証明書を取得すべきか迷っている方
- オフィス移転・端末入れ替えで大量のPCを処分したい方
1.Pマーク取得企業のPC廃棄で確認したいこと
Pマーク取得企業であっても、不要になったパソコンの処分方法が特定の1種類に限定されているわけではありません。
重要なのは、自社の個人情報保護マネジメントシステムや社内規程に従い、個人データを適切に削除・廃棄できる方法を選ぶことです。
まず社内の廃棄ルールを確認する
個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人データについて、取得・利用・保存・提供・削除・廃棄など各段階の取扱方法や責任者・担当者を定めた規程を整備することが考えられるとしています【注2】。
PCを廃棄するときも、まず自社の、
- 情報セキュリティ規程
- 個人情報保護規程
- 情報機器廃棄規程
- 固定資産・備品管理規程
などを確認しましょう。
「HDDは社内で取り外してから廃棄する」「指定業者だけを利用する」「証明書を保存する」といった独自ルールが決められている場合があります。
PC内にどのような個人データがあるか確認する
業務用PCには、
- 顧客名簿
- 問い合わせ履歴
- 従業員情報
- 採用応募者情報
- 取引先担当者情報
- メール
- 各種申込書・契約書
などが保存されている可能性があります。
クラウド中心の業務であっても、ダウンロードしたファイル、メール添付、一時ファイルなどがローカルストレージに残っている場合があります。
「ログインできない」と「データがない」は別
Windowsのパスワードが分からない、PCが故障している、BitLockerなどで暗号化されているといった状態でも、記録媒体にデータが保存されていることには変わりありません。
アクセスできないことをデータ消去の代わりとせず、廃棄時にはHDD・SSDを適切に処理しましょう。
2.パソコン内の個人データはどう消去する?
個人情報保護委員会では、個人データを削除したり、個人データが保存された機器・電子媒体を廃棄したりする場合、復元不可能な手段で行う必要があるとしています【注2】。
ファイルを削除しただけでは不十分
デスクトップやフォルダからファイルを削除し、ごみ箱を空にしただけでは、PC廃棄時のデータ処理として十分とは限りません。
通常のファイル削除では、記録媒体上にデータが残っている場合があります。
処分を目的とする場合は、社内規程や保存情報の重要度に合った方法でデータを消去しましょう。
専用のデータ消去ソフト・機器を利用する
個人情報保護委員会では、機器や電子媒体を廃棄する方法の例として、専用のデータ削除ソフトウェアや物理的な破壊などを挙げています【注2】。
記録媒体を再利用する場合は、対応する消去ソフトや専用装置を利用する方法があります。
ただし、HDDとSSDでは記録方式が異なるため、すべての媒体へ同じ方法を適用すればよいとは限りません。
HDD・SSDを取り外して管理する方法もある
個人データを保存した記録媒体を社外へ出したくない場合は、HDDやSSDを取り外してPC本体だけ廃棄する方法があります。
取り外した記録媒体は、社内のルールに従って、
- 専用機器でデータ消去する
- 適切な方法で物理処理する
- 一定期間保管する
などの対応を行います。
ただし、M.2 SSDなど見落としやすい記録媒体が搭載されているPCもあるため、ストレージ構成を確認しましょう。
マイナンバーを扱ったPCは保存期間にも注意する
特定個人情報を扱っていたパソコンの場合は、マイナンバーに関するルールも確認する必要があります。
個人情報保護委員会は、保存期間を経過した特定個人情報について、できるだけ速やかに復元不可能な手段で削除・廃棄し、その記録を保存することを求めています【注3】。
また、外部へ削除・廃棄を委託した場合には、委託先が確実に処理したことを証明書などで確認するとしています【注3】。
3.回収・データ消去を外部へ委託するときの注意点
Pマーク取得企業がPC回収やデータ消去を外部業者へ任せる場合、単に「無料だから」「近いから」という理由だけで選ぶのではなく、個人データの取扱いも確認する必要があります。
委託先を適切に選ぶ
個人情報保護法では、個人データの取扱いを外部へ委託する場合、委託先に対して必要かつ適切な監督を行うことが求められています【注4】。
個人情報保護委員会のガイドラインでは、委託先選定時に、安全管理措置が適切に実施されることをあらかじめ確認する必要があるとしています【注4】。
PC処分を依頼する際も、
- どこでデータ消去するのか
- どのような方法で消去するのか
- 回収後のPCをどのように管理するのか
- データ消去の確認方法はあるか
- 再委託が発生するか
など、自社で必要な項目を確認しておきましょう。
委託したら責任がなくなるわけではない
個人情報保護委員会は、データ消去を外部へ委託する場合でも、委託元が委託先に対して必要かつ適切な監督を行う必要があると注意喚起しています【注5】。
「業者へ渡したから後は分からない」という状態ではなく、自社として適切な処理が行われたことを確認できるようにします。
再委託の有無も確認する
回収会社が自社でデータ消去を行わず、別会社へ処理を依頼する場合もあります。
個人情報保護委員会のガイドラインでは、再委託が行われる場合、再委託先や業務内容、データの取扱方法などを確認することが望ましいとされています【注4】。
自社の委託先管理規程で再委託について定めている場合は、その基準に沿って確認しましょう。
4.データ消去証明書は必要?
Pマーク取得企業だからといって、あらゆるPC廃棄で特定形式のデータ消去証明書を取得しなければならない、と一律に決まっているわけではありません。
ただし、データ消去や廃棄を外部へ委託した場合に、その処理が確実に行われたことを確認する手段として証明書を利用することは重要です。
個人情報保護委員会も証明書による確認を挙げている
個人情報保護委員会では、個人データを削除した場合や機器・電子媒体を廃棄した場合に、その記録を保存すること、外部へ委託した場合は委託先が確実に削除・廃棄したことを証明書などで確認することも重要としています【注2】。
そのため、
- 廃棄したPCを特定する資料
- 記録媒体の型番・シリアル番号
- データ消去日
- データ消去方法
などを確認できる証明書があると、処理記録を残しやすくなります。
証明書だけで委託先管理が完了するわけではない
一方、データ消去証明書を取得すれば、委託先管理についてほかの確認が不要になるわけではありません。
委託先の選定、契約内容、処理方法、必要に応じた取扱状況の確認などを含めて、自社のPMSに沿って管理する必要があります。
社内で処理する場合も記録を残す
社内でHDDを取り外して物理処理する場合でも、
- どのPCを処分したか
- どのHDD・SSDを処理したか
- いつ処理したか
- 誰が確認したか
などを記録しておくと管理しやすくなります。
5.複数台のPCを廃棄するときの管理方法
Pマーク取得企業では、PCの一斉入れ替えやオフィス移転によって数十台単位の機器を処分するケースもあります。
台数が増えるほど、「どのPCを処理したか」という管理が重要になります。
資産台帳と現物を照合する
まず、
- メーカー
- 機種名
- 製造番号
- 社内資産番号
- 使用部署
- 使用者
などを確認し、資産台帳と廃棄対象PCを照合します。
「20台処分する予定だったが19台しかない」といった状態を避けるためにも、搬出前の棚卸しが重要です。
記録媒体の本数を確認する
PC本体の台数とHDD・SSDの本数が一致するとは限りません。
デスクトップPCやワークステーションでは、複数のストレージを搭載していることがあります。
自社でストレージ構成を変更している場合は、端末ごとに記録媒体の本数も確認すると処理漏れを防ぎやすくなります。
回収前の保管場所を管理する
廃棄対象となったPCを、廊下や誰でも入れる場所へ長期間放置するのは避けましょう。
個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人データを取り扱う機器・電子媒体について、盗難・紛失を防止するための適切な管理を求めています【注2】。
回収日まで社内で保管する場合も、施錠できる部屋など、社内規程に沿った場所で管理します。
消去済みと未処理を混在させない
自社でデータ消去を行う場合は、
- 使用中
- 廃棄予定
- データ消去済み
- 回収待ち
などの状態を明確にしておきます。
ラベルや管理表を使用すると、未消去のPCを誤って搬出するリスクを抑えやすくなります。
廃棄後の記録をまとめて保存する
処分後は、
- 廃棄対象機器一覧
- 回収日
- 回収業者
- データ消去方法
- データ消去証明書
- 社内確認者
などを、社内で決めた方法・期間に従って保存しましょう。
6.パソコン処分本舗へPマーク取得企業のPC廃棄を依頼する場合
パソコン処分本舗では、個人向けだけでなく法人で使用していたパソコンの回収にも対応しています。
顧客情報や業務データを保存していたPCについても、回収後のデータ消去を行っています。
回収したパソコンはデータ消去を実施
パソコン処分本舗では、回収したパソコンについて、利用者から希望の有無にかかわらずデータ消去を行っています。
データ消去に使用する専用機器を導入し、HDDについては回収後にデータ消去や物理処理を行っています。
詳しい処理内容は、パソコン処分本舗のデータ消去についてをご確認ください。
HDDを取り外したPCも回収できる
自社のセキュリティ規程で「記録媒体は社外へ出さない」と定めている場合は、HDDを取り外してからPC本体だけを回収へ出す方法もあります。
パソコン処分本舗では、HDDを取り外した状態のパソコンも回収しています。
社内で記録媒体を処理し、筐体のみ外部へ依頼したい場合にも利用できます。
データ消去証明書を利用できる
外部委託後のデータ消去記録を残したい場合は、有料のデータ消去証明書を利用できます。
証明書には、消去作業日、消去方法、HDDの型番・シリアル番号などが記載されます。
Pマーク運用上、証明書を保存するルールを設けている企業では、回収前に必要な枚数や対象媒体を確認しておきましょう。
SSD・複数ストレージ搭載PCは事前確認する
近年のパソコンでは、HDDではなくSSDやNVMe SSDが使われることが増えています。
また、デスクトップPCやワークステーションでは複数の記録媒体を搭載している場合があります。
パソコン処分本舗の公式ページではHDDに対する処理方法が詳しく案内されているため、SSDなどを搭載している場合は、PCの型番や媒体構成を伝えて処理方法を確認すると安心です。
15台以上なら出張回収も相談できる
パソコン処分本舗では、パソコンなどの無料回収対象品が15台以上ある場合、関東近県を対象とした出張回収にも対応しています。
オフィス移転や端末の一斉更新などで大量のPCを処分する場合は、台数や品目を整理したうえで相談できます。
台数が少ない場合は、全国から利用できる宅配回収を利用できます。
まとめ|Pマーク取得企業のPC廃棄は「消去・委託・記録」を確認しよう
Pマーク取得企業がパソコンを廃棄するときは、機器を処分することだけでなく、内部に保存された個人データを適切に処理する必要があります。
処分前には、次の点を確認しましょう。
- 自社の個人情報保護・情報機器廃棄規程を確認したか
- 廃棄対象PCを資産台帳と照合したか
- HDD・SSDなどの記録媒体を把握したか
- 個人データを復元困難な方法で消去できるか
- 委託先の安全管理措置を確認したか
- 再委託の有無を確認する必要がないか
- データ消去証明書などの証跡が必要か
- 廃棄・データ消去の記録を保存できるか
Pマーク取得企業のPC廃棄では、特定の処分方法を形式的に選ぶことよりも、自社のPMSに沿って、個人データの消去から委託先管理、処理結果の確認まで一連の流れを管理することが重要です。
個人情報保護委員会でも、個人データが記録された機器を廃棄する場合には復元不可能な手段を採用し、外部委託する場合は委託先による処理を証明書などで確認することが重要としています【注2】。
また、データ消去を外部へ任せる場合でも、委託元として必要かつ適切な監督を行う必要があります【注4】【注5】。
パソコン処分本舗では、法人で使用したパソコンの回収にも対応し、回収後のデータ消去を行っています。
記録媒体を社外へ出したくない場合はHDDを取り外して本体だけ回収へ出すこともでき、処理記録が必要な場合にはデータ消去証明書も利用できます。
「Pマークの運用ルールに沿ってPCを処分したい」「大量のPCをまとめて回収してほしい」「消去した記録を残したい」といった場合は、自社の社内規程や必要な証跡を確認したうえでパソコン処分本舗へご相談ください。






